“委曲”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いきょく42.9%
くはしく7.1%
ゐきよく7.1%
くはしき7.1%
くわ7.1%
こま/″\7.1%
つぶさ7.1%
まつぶさ7.1%
ツバ7.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「堺での我々の挙動には、功はあって罪はないと、一同確信しております。どう云う罪に当ると云う思召か。今少し委曲いきょくに御示下さい」
堺事件 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
呼び始終しじう事共ことども委曲くはしくはなし又七樣へきずを付け其身も咽喉のんどすこ疵付きずつけ情死しんぢうと云ひてなくべしとをしへ頼み居たるを長助は物影ものかげより是をきゝて大いに驚きながらなほいき
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
将門は幾度も符を以て召喚されたが、最初一度は上洛し、後は上洛せずに、英保純行に委曲ゐきよくを告げたのである。
平将門 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
致しける其七日の滿まんずる日の暮方くれがた山の上よりしてさつ吹下ふきおろす風に飄然と眼の前に吹落ふきおとす一枚のふだあり手に取て見るに立春りつしゆん大吉だいきち護摩祈祷ごまきたう守護しゆご可睡齋かすゐさいと記したれば三五郎は心に思ふやう彼の可睡齋かすゐさいと云ば東照宮とうせうぐうより御由緒ゆゐしよある寺にして當國の諸侯しよこうも御歸依寺也因ては可睡齋へ參り委曲くはしき事を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
実は私も委曲くわしい事は知らんがなあ。お目付の松倉さんから聞いた話を受売りするとなあ……豊後の日田という処は元来天領で、徳川様の直轄じかの御領分じゃ。
委細ゐさいに聞て其場へ立出樣々さま/″\いさかせし末畢竟ひつきやう花街くるわの小夜衣とか云娼妓おいらんも長庵とは伯父をぢめひとかの中成なれば一ツあなむじなならん然すれば勿々油斷ゆだんなら旁々かた/″\以て小夜衣が事は判然さつぱり思ひきり再度ふたゝびくるわゆかれぬ樣此久八が願ひなりとなほ眞實しんじつ委曲こま/″\との意見いけん
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
天皇すなはちその孃子に詔りたまはく、「吾明日あすのひ還りまさむ時、いましの家に入りまさむ」と詔りたまひき。かれ矢河枝比賣、委曲つぶさにその父に語りき。
かれここに鳴女なきめ、天よりり到りて、天若日子が門なる湯津桂ゆつかつら一二の上に居て、委曲まつぶさに天つ神の詔命おほみことのごと言ひき。
日中しづけく 委曲ツバらに聞ゆ
鵠が音:01 鵠が音 (新字旧仮名) / 折口春洋(著)