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吹下
ふりがな文庫
“吹下”の読み方と例文
読み方
割合
ふきおろ
100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ふきおろ
(逆引き)
焔
(
ほのお
)
はなくて、湿った白い
烟
(
けむり
)
ばかりが、何とも云えぬ悪臭を放ちながら、高い老樹の
梢
(
こずえ
)
の
間
(
あいだ
)
に立昇る。老樹の梢には物すごく鳴る木枯が、驚くばかり早く、庭一帯に暗い
夜
(
よ
)
を
吹下
(
ふきおろ
)
した。
狐
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
風は
猶
(
なほ
)
も
邪
(
よこしま
)
に吹募りて、高き
梢
(
こずゑ
)
は
箒
(
ははき
)
の掃くが如く
撓
(
たわ
)
められ、
疎
(
まばら
)
に散れる星の数は
終
(
つひ
)
に
吹下
(
ふきおろ
)
されぬべく、層々
凝
(
こ
)
れる
寒
(
さむさ
)
は
殆
(
ほとん
)
ど有らん限の生気を吸尽して、さらぬだに陰森たる夜色は
益
(
ますま
)
す
冥
(
くら
)
く
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
致しける其七日の
滿
(
まん
)
ずる日の
暮方
(
くれがた
)
山の上よりして
颯
(
さつ
)
と
吹下
(
ふきおろ
)
す風に飄然と眼の前に
吹落
(
ふきおと
)
す一枚の
牌
(
ふだ
)
あり手に取て見るに
立春
(
りつしゆん
)
大吉
(
だいきち
)
護摩祈祷
(
ごまきたう
)
守護
(
しゆご
)
可睡齋
(
かすゐさい
)
と記したれば三五郎は心に思ふやう彼の
可睡齋
(
かすゐさい
)
と云ば
東照宮
(
とうせうぐう
)
より御
由緒
(
ゆゐしよ
)
ある寺にして當國の
諸侯
(
しよこう
)
も御歸依寺也因ては可睡齋へ參り
委曲
(
くはしき
)
事を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
吹下(ふきおろ)の例文をもっと
(3作品)
見る
吹
常用漢字
中学
部首:⼝
7画
下
常用漢字
小1
部首:⼀
3画
“吹”で始まる語句
吹
吹聴
吹雪
吹上
吹出
吹聽
吹込
吹矢
吹掛
吹消
“吹下”のふりがなが多い著者
尾崎紅葉
作者不詳
永井荷風