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てねげ
「
資本の二
兩二
分位でこんで
餓鬼奴等までにや四五
人も
命繋いで
行くのにや
赤え
手拭でも
被つてる
樣な
放心した
料簡ぢや
居らんねえかんな」
彼は
復た
爺さんの
頭へ
手を
「おつう、
手拭解えて
見ねえか、
野田でも一
番うめえんだから」
卯平はいつたがおつぎの
手が
暇どれるので
自分で
手拭を
解いて
勘次の
前へ
出して、
彼は
更に一
枚をとつて
與吉へ
遣つた。
力落しちや
駄目だから、
俺らなんざこんな
處ぢやねえ、こつちな
腕、
馬に
咬つた
時にや、
自分で
見ちやえかねえつて
云はつたつけが、そんでも
俺れ
自分で
手拭の
端斯う
齒で
咥えてぎいゝつと
縛つて