“洋袴”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
ズボン68.6%
ずぼん9.8%
づぼん3.9%
スカアト3.9%
スラックス3.9%
パンタロン3.9%
スカア卜2.0%
スカート2.0%
ヅボン2.0%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“洋袴”を含む作品のジャンル比率
文学 > 日本文学 > 小説 物語1.2%
文学 > 日本文学 > 日記 書簡 紀行0.9%
文学 > 日本文学 > 評論 エッセイ 随筆0.2%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
いつもと違ってその洋袴ズボンの折目がまだ少しもくずれていないので、誰の眼にも仕立卸したておろしとしか見えなかった。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
二人とも「銀鼠色のルパシュカ」「紺のビロオドの洋袴ズボン」といふ、想像する丈でも失笑を禁じ得ないみなりをしてゐる。
加之しかも二度目の傷は刃物で突かれたと見えて、洋袴ずぼんにじみ出る鮮血なまち温味あたたかみを覚えた。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
太い並木の影に、見覚えのある合の洋袴ずぼんをはいた九太が伊代の後からのれんを掻きわけて這入って来た。
帯広まで (新字新仮名) / 林芙美子(著)
「あの太陽の色を御覧なさい。」博士は夫人の言葉も耳にらぬらしく、水夫ふなのりのやうに両手を洋袴づぼんの隠しに突込みながら言つた。
「私はタゴオルの外套を見た。左のポケツトには『詩』が入つてり、右のポケツトには『哲学』があつた。財布は——財布は確か洋袴づぼんの隠しにあつたやうに思ふ。」
ちらと洋袴スカアトをまくって片眼をつぶっている巴里。
着物——上衣と洋袴スカアトに別れたる高級の紺サアジ。
土から手が (新字新仮名) / 牧逸馬(著)
ほんの着換えと下着一、二枚、まさかの時の用意に、男装用の洋袴スラックスくらいのものであった。
グリュックスブルグ王室異聞 (新字新仮名) / 橘外男(著)
口では強そうなことをいいながらも、残念なのかスパセニアも——残念そうといって悪ければ、名残なごり惜しそうに工事の残骸ざんがいを、見返り見返り金髪をなびかせながら、男のように洋袴スラックスの足を運んでいます。
墓が呼んでいる (新字新仮名) / 橘外男(著)
白髪しろが頭にふちの垂れた黒い帽をて紅い毛糸のぶくぶくした襯衣しやつに汚れた青黒い天鵞絨ビロウド洋袴パンタロン穿
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
おれはトランクの底から百フランの紙幣を三枚抜き出してそつと洋袴パンタロンの隠しへ捻ぢ込んだ。
素描 (新字旧仮名) / 与謝野寛(著)
ですから、参詣の女は、あの階段だけは、必ずひざまずいて昇らなければならないことになっているのですが、あの、急な二十八段を膝で上るのですから、洋袴スカア卜の短い、この頃の若い女などは、随分余計な苦心をしなければなりません。
踊る地平線:10 長靴の春 (新字新仮名) / 谷譲次(著)
赤や青の原色の洋袴スカートをはいた跣足はだしの女たちが、何人も何人も、頭へぶりき張りの戸板を載せて続いていた。
ある朝の事、軍曹は洋袴ヅボンの隠しに両手をし込んだ儘、妙に悄気しよげた顔をして入つて来た。それを見た俘虜の一にんが訊いた。
と呼ぶ者がある。露西亜人は拭いたばかしの両手を洋袴ヅボンの隠しに突込んで、後方うしろを振り向いた。そこには七面鳥のやうに、ぱつと裾を広げたアメリカ女が立つてゐた。