“由岐(ゆき)” の例文
まもなく白々(しらじら)と夜が明けて、少し凪(な)いだ時には、こっちの船は、昨日(きのう)の小松島を素通りにして、日和佐(ひわさ)手前の由岐(ゆき)の浜(はま)へ、ギッギッと帰っていたんです。
鳴門秘帖:05 剣山の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「じゃ、まあ、それはいいとして……」と、匙(さじ)を投げて「由岐(ゆき)の浜(はま)へあがってからどうしていた?」
鳴門秘帖:05 剣山の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
何かに要(い)るからでござンしょうが、廈門(アモイ)船や西班牙(スペイン)船から長崎沖で密買した火薬を、この阿波の由岐(ゆき)港に荷揚げをしてコッソリと、渭(い)の津(つ)の山へ運びこむってえ噂が、もっぱら評判でございますよ
鳴門秘帖:03 木曾の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)