“由来”のいろいろな読み方と例文
旧字:由來
読み方割合
ゆらい79.3%
わけ10.3%
おこり3.4%
いわれ3.4%
ことわけ3.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
一口にも二口にも言うことのできない——つまり主として私の性格境遇から由来ゆらいした種々雑多な悲しい思い、味気ない思いもした。
雪の日 (新字新仮名) / 近松秋江(著)
『ハ有難う、アノウ……。』と言ひ乍ら、智恵子は懐から例の手紙を取出して、手短に其由来わけを語つて清子に渡した。
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
怪しき声してなき狂ひ、かどを守ることだにせざれば、物の用にもたたぬなれど、主人は事の由来おこりを知れば、不憫さいとど増さりつつ、心を籠めて介抱なせど。
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)
と、来る客は皆、必ず、その木額の意味と、奥の変な木彫人形の由来いわれをたずねた。
牢獄の花嫁 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
きっと正気を取り失いまして、親でも姉妹きょうだいでも、又は赤の他人でも、女でさえあれば殺すような事を致しますのだそうで、その由来ことわけを書いたものが
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)