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由来
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ゆらい
ふりがな文庫
“
由来
(
ゆらい
)” の例文
旧字:
由來
一口にも二口にも言うことのできない——つまり主として私の性格境遇から
由来
(
ゆらい
)
した種々雑多な悲しい思い、味気ない思いもした。
雪の日
(新字新仮名)
/
近松秋江
(著)
何、
莫迦莫迦
(
ばかばか
)
しい遠慮ばかりしてゐる?——東京人と云ふものは
由来
(
ゆらい
)
かう云ふ莫迦莫迦しい遠慮ばかりしてゐる人種なのだよ。
貝殻
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
と記し、つづいて「黄金の塔」の
由来
(
ゆらい
)
や、二十面相の従来の手口、明智名探偵の訪問記事などを、ながながと
掲載
(
けいさい
)
しました。
少年探偵団
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
昔
(
むかし
)
、
娘
(
むすめ
)
が
池
(
いけ
)
に
落
(
お
)
ちて
死
(
し
)
んだ
話
(
はなし
)
の
由来
(
ゆらい
)
を
村
(
むら
)
の
人
(
ひと
)
たちは
知
(
し
)
っていますから、はばかって、
女
(
おんな
)
の
子供
(
こども
)
を
鐘
(
かね
)
つき
堂
(
どう
)
へはけっして
近寄
(
ちかよ
)
せないことになっています。
娘と大きな鐘
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
是を火車落とて宝物とする
由来
(
ゆらい
)
は、むかし天正の頃雲洞庵十世北高和尚といひしは
学徳全備
(
がくとくぜんび
)
の尊者にておはせり。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
▼ もっと見る
由来
(
ゆらい
)
、洛内攻めには、いつも近江路と大津の中間、瀬田川の瀬田ノ大橋、また宇治川が、攻守決戦の境になる。
私本太平記:10 風花帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
そんな
由来
(
ゆらい
)
や伝説の発生地にふさわしい古雅なおちついた境地でして、そのままに謡の中の修行僧が出て来ても、一向不思議はないくらいの静けさを見せております。
女の話・花の話
(新字新仮名)
/
上村松園
(著)
又さうした芸術観のある程度まで文学の上に成り立つかも知れない。しかし日記であることは確かである。
由来
(
ゆらい
)
『ほととぎす』派の写生は、さういふ処から発達して来た。
自他の融合
(新字旧仮名)
/
田山花袋
、
田山録弥
(著)
この遊びをする日が、特に正月の
松
(
まつ
)
の
内
(
うち
)
となっているのは、
由来
(
ゆらい
)
の久しいことかと思う。
こども風土記
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
その昔、国内麻の葉のごとく
乱
(
みだ
)
れた戦国の世に、スペインよりわたってきた、一宣教師によって建てられたという伝説以外、誰もこの、ヘクザ館の
由来
(
ゆらい
)
を知っているものはない。
少年探偵長
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
最終日に「
良弁杉
(
りょうべんすぎ
)
の
由来
(
ゆらい
)
」の一部分を見て、夕飯後
明治座
(
めいじざ
)
へ行ったそうである。
生ける人形
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
巡錫
(
じゅんしゃく
)
の打ち合せなどを済ました
後
(
あと
)
、しばらく雑談をしているうちに、老師から
縁切寺
(
えんきりでら
)
の
由来
(
ゆらい
)
やら、時頼夫人の
開基
(
かいき
)
の事やら、どうしてそんな尼寺へ住むようになった訳やら、いろいろ聞いた。
初秋の一日
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
聞く大阪市民は
由来
(
ゆらい
)
政治の何物たるを解せざりしに、この事件ありてより、
漸
(
ようや
)
く政治思想を開発するに至れりとか、また以て
妾
(
しょう
)
らの公判が
如何
(
いか
)
に市民の
耳目
(
じもく
)
を動かしたるかを知るに足るべし。
妾の半生涯
(新字新仮名)
/
福田英子
(著)
また、彼の話しっぷりそのものが、咳やうなずき工合と同じに突拍子もなくて、黒竜会の壮士だったというのも、いくらかそういうこともあったのだろうが、彼の話しぶりにも
由来
(
ゆらい
)
しているのだろう。
石ころ路
(新字新仮名)
/
田畑修一郎
(著)
ファイトから七代の孫にあたるヨハン・セバスティアン・バッハが、その生涯をルーテル派の信仰に
委
(
ゆだ
)
ね、清貧に甘んじて
敬虔
(
けいけん
)
な生活を続けた
由来
(
ゆらい
)
はきわめて深いものがあると言わなければならない。
楽聖物語
(新字新仮名)
/
野村胡堂
、
野村あらえびす
(著)
第
(
だい
)
一、ごんごろ
鐘
(
がね
)
という
名前
(
なまえ
)
の
由来
(
ゆらい
)
だ。
ごんごろ鐘
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
是を火車落とて宝物とする
由来
(
ゆらい
)
は、むかし天正の頃雲洞庵十世北高和尚といひしは
学徳全備
(
がくとくぜんび
)
の尊者にておはせり。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
本来
(
ほんらい
)
、
蛾次郎
(
がじろう
)
は泣いても
吠
(
ほ
)
えてもここでその首を、
侠党
(
きょうとう
)
の
士
(
し
)
にもらわれなければならないのであるが、
独楽
(
こま
)
の
由来
(
ゆらい
)
の話から、いくぶんその
情
(
じょう
)
を
酌量
(
しゃくりょう
)
されて
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
正雄
(
まさお
)
は、
金魚
(
きんぎょ
)
売
(
う
)
りのおじさんに、
青
(
あお
)
いボタンの
由来
(
ゆらい
)
を
話
(
はな
)
したのです。すると、
金魚
(
きんぎょ
)
売
(
う
)
りは
青いボタン
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
由来
(
ゆらい
)
保吉の勤めている海軍の学校の教官は時代を超越した
紺
(
こん
)
サアジ以外に、いかなる背広をも着たことはない。粟野さんもやはり紺サアジの背広に新らしい
麦藁帽
(
むぎわらぼう
)
をかぶっている。
十円札
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
小児は全体に
木切
(
きぎ
)
れを持って遊ぶを好み、それを持つとかならず少しばかり
昂奮
(
こうふん
)
する。なんでもないことのように我々は考えがちだが、実は隠れたる
由来
(
ゆらい
)
のあったことかも知れぬのである。
こども風土記
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
蓉岳
(
ようがく
)
も書画をよくし
文事
(
ぶんじ
)
もありて
好事
(
かうず
)
ものなればこれをきゝてひざをすゝめ、菓子は吾が
家産
(
かさん
)
なり、ねりやうかんを近来のものといふ
由来
(
ゆらい
)
を
示
(
しめ
)
し玉へといふ。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
三木城は
由来
(
ゆらい
)
、毛利加担の
旗頭
(
はたがしら
)
といってもよい程、明白なる反信長の
旗幟
(
きし
)
を立てていたが、黒田官兵衛の熱烈な信念と誠意の弁は、ついに城主の長治をして
黒田如水
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
蓉岳
(
ようがく
)
も書画をよくし
文事
(
ぶんじ
)
もありて
好事
(
かうず
)
ものなればこれをきゝてひざをすゝめ、菓子は吾が
家産
(
かさん
)
なり、ねりやうかんを近来のものといふ
由来
(
ゆらい
)
を
示
(
しめ
)
し玉へといふ。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
その
奇蹟
(
きせき
)
を、
地蔵行者
(
じぞうぎょうじゃ
)
の菊村宮内は、
竹生島神伝
(
ちくぶしましんでん
)
の
独楽
(
こま
)
、
火独楽
(
ひごま
)
と
水独楽
(
みずごま
)
をめいめいがふところに持っていた
功力
(
くりき
)
であるといって、その
由来
(
ゆらい
)
をつぶさに話した。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
由来
(
ゆらい
)
、この京都には常時たくさんな兵は置けぬ。事あるたび、諸国の大名や家人どもへ
召
(
めし
)
を発して呼び集めるのが
慣
(
なら
)
い。むずかしいことではある。おまえは尊氏の子でも尊氏ではない。
私本太平記:13 黒白帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
由来
(
ゆらい
)
信州人は、智慾は
旺
(
さかん
)
なるも、争気に富み、郷党和せず、という
欠陥
(
けっかん
)
があるのと、痩地の十万石で、貧乏財政をやりくりしてる藩役人は、
狡策
(
こうさく
)
に
長
(
た
)
け、一揆の対抗には
狎
(
な
)
れきっているし
脚
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
およそ戦雲のつばさはどんな
法
(
のり
)
の山だろうが
避
(
よ
)
けてはいない。——つい
嶺
(
みね
)
の南、大津の
三井寺
(
みいでら
)
は、
由来
(
ゆらい
)
、叡山とは何事につけても反目していた。幾世にわたって対峙してきた宗門と宗門だった。
私本太平記:10 風花帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
また盲人たちを総括する職屋敷の土地とを与えられたことに
由来
(
ゆらい
)
する。
私本太平記:13 黒白帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
由来
(
ゆらい
)
、お人のよい殿様です。
黒田如水
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“由来”の意味
《名詞》
由来(ゆらい)
物事の起源。
物事のたどってきた経緯。
(出典:Wiktionary)
“由来(
発祥
)”の解説
発祥(はっしょう)とは、物事が起こり始まることである。同様のニュアンスを持つ言葉として起源(起原)、ルーツ、原点、源流、由来、元祖、誕生などがある。
(出典:Wikipedia)
由
常用漢字
小3
部首:⽥
5画
来
常用漢字
小2
部首:⽊
7画
“由来”で始まる語句
由来譚
由来書
由来記