由来おこり)” の例文
旧字:由來
怪しき声してなき狂ひ、かどを守ることだにせざれば、物の用にもたたぬなれど、主人は事の由来おこりを知れば、不憫さいとど増さりつつ、心を籠めて介抱なせど。
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)
この体態ていたらくを見て、事の由来おこりを尋ぬるに、黄金丸はありし仕末を落ちなく語れば。鷲郎もその功労てがらを称賛しつ、「かくては御身が疾病いたつきも、遠ほからずして癒ゆべし」
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)
黄金丸は身を震はせ、かくいましめられし事の由来おこりを言葉短に語り聞かせ。
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)