うし)” の例文
仰付らるゝにより迅速すみやか正路しやうろの人になるべきはずなれども又人間に出る時は以前いぜんに一そう惡事の効をつみつひには其身をうしなひ惡名を萬世に流すを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
貴嬢は私を御存知ありますまいが、私はく貴嬢を存じて居ります——私は前年先妻をうしなつた時、最早もはや終生独身と覚悟致しました、——梅子さん、仮にも帝国軍人たるものが
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
奥方をうしなったばかりの北見之守——さらぬだに荒淫の噂の高い大名が、お雪の優れた美しさを、すぐ眼にも鼻にもつく江戸の屋敷の中に置いて、半月とたてやの字を結ばせようとは