“遁亡”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
とんぼう60.0%
かけおち20.0%
フイ20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
が、その一面においては、どういうものか、せんを越されたというような気もした。自分ではまだ遁亡とんぼうしようとも何とも思っていなかった。
四十八人目 (新字新仮名) / 森田草平(著)
其後寛政の頃三代目の瀬川は或大諸侯あるだいしよこうの留守居に身請みうけせられしが其人主人のかねつかすご閉門へいもん申付けられしに瀬川せがはは隙を見て遁亡かけおちしければ彼の留守居るすゐは瀬川故になんを受しに瀬川はわれ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
そのはずでさ、来ないも道理。どさくさ紛れに、火の玉の身上しんしょうをふるった、新しいばりかんを二ちょうくしが三枚、得物に持った剃刀をそのまま、おまけに、あわせまで引攫ひっさらって遁亡フイなんですって。……
式部小路 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)