“遁込”の読み方と例文
読み方割合
にげこ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
鎮守の神主殿は、あの境内の大樟おおくすへかじりついたと申しますなり、妙蓮寺の和尚様は、裏の竹藪たけやぶ遁込にげこみましたと申します。
わか紫 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
誠にあれ怜悧りこうな者でなア、此処へ遁込にげこんでから、わしが手許を離さずに側で使うてる、私が塩梅あんばい悪いと夜も寝ずに看病をする、両親が無いとは云いながら年のかぬのに
敵討札所の霊験 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
しからん。鳥の羽におびやかされた、と一の谷に遁込にげこんだが、はかままじりに鵯越ひよどりごえを逆寄さかよせに盛返す……となると、お才さんはまだ帰らなかった。
吉原新話 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)