“とんぼう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
蜻蛉68.8%
遁亡18.8%
蜻蜓12.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
白昼まひるの秋の日は荒れた草むらを薄白く照らして、赤い蜻蛉とんぼうが二つ三つ飛んでいる。それを横眼にみながら彼は黙って俯向いていると、侍女どもは交るがわるに京の名所などを訊いた。
玉藻の前 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
「尊氏に筑紫つくしを踏ますな。——遁亡とんぼうの将尊氏ごときに、一歩でも九州を踏み荒させてなるものか」
私本太平記:11 筑紫帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
その蔭にはほそき腹濃きみどりいろにて羽うるしの如き蜻蜓とんぼうあまた飛びめぐりたるを見る。
みちの記 (新字新仮名) / 森鴎外(著)