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亡
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ほろぼ
ふりがな文庫
“
亡
(
ほろぼ
)” の例文
大化改新は、先ず蘇我一族を
亡
(
ほろぼ
)
すことから始められたが、その主たる目的は、天皇家の日本支配の確立、君臣の分の確立ということだ。
道鏡
(新字新仮名)
/
坂口安吾
(著)
神聖
(
たふと
)
い
語
(
ことば
)
で
二人
(
ふたり
)
の
手
(
て
)
を
結
(
むす
)
び
合
(
あ
)
はして
下
(
くだ
)
されば、
戀
(
こひ
)
を
亡
(
ほろぼ
)
す
死
(
し
)
の
爲
(
ため
)
に
此身
(
このみ
)
が
如何樣
(
どのやう
)
にならうとまゝ。
妻
(
つま
)
と
呼
(
よ
)
ぶことさへ
叶
(
かな
)
へば、
心殘
(
こゝろのこ
)
りはない。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
人は只
實心
(
じつしん
)
を旨とし
苟且
(
かりそめ
)
にも
僞
(
いつは
)
り
欺
(
あざむ
)
く事勿れと然るを言行相反し私欲を
逞
(
たくま
)
しうなす者必ず其の身を
亡
(
ほろぼ
)
すこと古今珍しからずと雖も人世の
欲情
(
よくじやう
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
淫慾
(
いんよく
)
も
財慾
(
ざいよく
)
も
慾
(
よく
)
はいづれも身を
亡
(
ほろぼ
)
すの
香餌
(
うまきゑさ
)
也。
至善
(
よき
)
人は路に千金を
視
(
み
)
、
室
(
いへ
)
に
美人
(
びじん
)
と
対
(
たい
)
すれども
心
(
こゝろ
)
妄
(
みだり
)
に
動
(
うごか
)
ざるは、
止
(
とゞま
)
ることを
知
(
し
)
りて
定
(
さだま
)
る事あるゆゑ也。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
御自身が、
謀主
(
ぼうしゅ
)
になっても
亡
(
ほろぼ
)
したいほど憎悪する平家ではあるが、それほどにまた、怖ろしい平家でもあるのだった。
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
そこに寝ていたコルマック及び愛人アイリイを砦のなかの
凡
(
すべ
)
てのものと合せて焼き
亡
(
ほろぼ
)
してしまったのである。
ウスナの家
(新字新仮名)
/
フィオナ・マクラウド
(著)
『お前ばかりではない、お前の肉親の兄も、あの女に弄ばれて、身を
過
(
あやま
)
ったのだ! 身を
亡
(
ほろぼ
)
したのだ!』と。
真珠夫人
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
はげしい恋に身を
亡
(
ほろぼ
)
しかねない源氏に同情してとった行為が重大性を帯びていることに気がついて、策をして源氏を宮に近づけようとすることを避けたのである。
源氏物語:05 若紫
(新字新仮名)
/
紫式部
(著)
殊に彼の身を
亡
(
ほろぼ
)
した原因とも想像し得る、ある深い悩み、それについては絶えず私に訴えていられたので、——何とかして救って上げたい、と心配していたんです。
むかでの跫音
(新字新仮名)
/
大倉燁子
(著)
たとへ思ひがけないはずみで捲きこまれたことだつたにしても、彼は自分の中に一脈の危険さを、彼を生かすのもそれだが
亡
(
ほろぼ
)
すのもそれだ、といつた風なものを感じてゐた。
医師高間房一氏
(新字旧仮名)
/
田畑修一郎
(著)
相馬将門
(
そうままさかど
)
威を東国に振い、藤原
秀郷
(
ひでさと
)
朝敵
誅伐
(
ちゅうばつ
)
の計策をめぐらし、この神の加護によって将門を
亡
(
ほろぼ
)
したので、この地にいたり、
喬々
(
きょうきょう
)
たる杉の森に、神像を
崇
(
あが
)
め
祀
(
まつ
)
ったのだとある。
旧聞日本橋:24 鬼眼鏡と鉄屑ぶとり(続旧聞日本橋・その三)
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
さうすると、その先祖は小田原に
亡
(
ほろぼ
)
されて、それから、野州に行つて、そこで今の主人を
ある僧の奇蹟
(新字旧仮名)
/
田山花袋
(著)
斯
(
こ
)
ういう野蛮人種が我々大和民族と闘って、
或
(
ある
)
者は
亡
(
ほろぼ
)
された、
或
(
ある
)
者は山奥へ逃げ込んだ。
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
その
末期
(
まつご
)
の
言
(
ことば
)
に、
一四〇
当時信長は
一四一
果報いみじき大将なり。我
平生
(
つね
)
に
他
(
かれ
)
を
侮
(
あなど
)
りて征伐を怠り、
一四二
此の
疾
(
やまひ
)
に
係
(
かか
)
る。我が子孫も
即
(
やが
)
て
他
(
かれ
)
に
亡
(
ほろぼ
)
されんといひしとなり。
謙信
(
けんしん
)
は勇将なり。
雨月物語:02 現代語訳 雨月物語
(新字新仮名)
/
上田秋成
(著)
あんなやつは後々のために早く
討
(
う
)
ち
亡
(
ほろぼ
)
してしまわなければいけない。
志毘
(
しび
)
は今ごろは
疲
(
つか
)
れて
寝入
(
ねい
)
っているにちがいない。門には番人もいまい、
襲
(
おそ
)
うのは今だとお二人でご決心になりました。
古事記物語
(新字新仮名)
/
鈴木三重吉
(著)
迷信でたちの悪いのは国を
亡
(
ほろぼ
)
し民族を危うくするのもあり、あるいは親子兄弟を泣かせ
終
(
つい
)
には我身を滅ぼすのがいくらでもある。しかし千人針にはそんな害毒を流す恐れは毛頭なさそうである。
千人針
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
冬と風とにも
亡
(
ほろぼ
)
されず
晶子詩篇全集
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
これ
邪智
(
じやち
)
ふかきゆゑ也。
豈
(
あに
)
狐のみならんや、人も又
是
(
これ
)
に
似
(
に
)
たり。
邪智
(
じやち
)
あるものは
悪㕝
(
あくじ
)
とはしりながらかく
為
(
なさ
)
ば人はしるまじと
己
(
おのれ
)
が
邪智
(
じやち
)
をたのみ、
終
(
つひ
)
には身を
亡
(
ほろぼ
)
すにいたる。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
あれほどしたたかな小角が、どうして
亡
(
ほろぼ
)
されたかといえば、じぶんの腹心とたのんでいた呂宋兵衛にうらぎられたがため、——つまり
飼
(
か
)
い
犬
(
いぬ
)
に手をかまれたのと同じことだ。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
そうして女房と番頭とが不義を働いているらしいということをお角の口から前以って吹聴させて置いて、よい頃を見測らって二人の悪人が予定の計画通りに女房と番頭とを
亡
(
ほろぼ
)
した。
半七捕物帳:16 津の国屋
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
彼女たちの父は
入婿
(
いりむこ
)
であった。母は
気強
(
きごう
)
な女であった。また芸妓歌吉の母親や妹も気の強い気質であった。その間に立って、気の弱い男女は、互いに可愛い子供を残して身を
亡
(
ほろぼ
)
したのである。
明治美人伝
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
もとより
雲州
(
うんしう
)
は佐々木の
持国
(
もちぐに
)
にて、塩冶は
三一
守護代
(
しゆごだい
)
なれば、
三二
三沢
(
みざは
)
三刀屋
(
みとや
)
を助けて、経久を
亡
(
ほろぼ
)
し給へと、すすむれども、氏綱は
外
(
ほか
)
勇
(
ゆう
)
にして内
怯
(
おび
)
えたる愚将なれば果さず。かへりて吾を国に
逗
(
とど
)
む。
雨月物語:02 現代語訳 雨月物語
(新字新仮名)
/
上田秋成
(著)
“亡”の意味
《名詞》
(ぼう) 死ぬこと。没。
(出典:Wiktionary)
亡
常用漢字
小6
部首:⼇
3画
“亡”を含む語句
死亡
亡父
未亡人
逃亡
亡者
亡母
滅亡
亡妻
亡夫
亡魂
亡霊
流亡
亡兄
敗亡
遁亡
焼亡
亡骸
隠亡
御亡
罪亡
...