“賄”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
まかな56.1%
まかない31.6%
まかなひ6.1%
まか3.1%
まいない1.0%
まかの1.0%
まひ1.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
はじめは彼もほかの下宿人と同じようにまかないをしてもらっていたが、所謂いわゆるニコヨンの労働をするようになってからは自炊をしていた。
早春 (新字新仮名) / 小山清(著)
例えば、今から二十年ほどまえまでは池上の店で店長の食事のまかないには、店の守神にみあるを嫌って、獣肉を一切使わせなかった。
生々流転 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
丑松が転宿やどがへを思ひ立つたのは、実は甚だ不快に感ずることが今の下宿に起つたからで、もつとまかなひでも安くなければ、誰も斯様こんな部屋に満足するものは無からう。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
ひこさんの方へってまかなってもらってるんだから、少しは楽にならなけりゃならない訳さ
道草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
織田右馬助おだうまのすけ人のまいないを再三取った時信長が「銭ぐつわはめられたるか右馬助、人畜生とこれをふらむ」と詠み送った。
「いや、やはりどこか、遠慮があるのだろう。曹操がまかのうている以上は、何不自由もさせないつもりでおるのに——なにも、新しい衣裳を惜しんで古袍ふるぎをわざわざ上に重ね着しているにもあたるまい」
三国志:05 臣道の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
大宅おほや父子おやこ多くの物を二一〇まひして罪をふによりて、百日がほどにゆるさるる事を得たり。かくて二一一世にたちまじはらんも面俯おもてぶせなり。姉の大和におはすをとぶらひて、しばし彼所かしこに住まんといふ。