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賄
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まかなひ
ふりがな文庫
“
賄
(
まかなひ
)” の例文
丑松が
転宿
(
やどがへ
)
を思ひ立つたのは、実は甚だ不快に感ずることが今の下宿に起つたからで、
尤
(
もつと
)
も
賄
(
まかなひ
)
でも安くなければ、誰も
斯様
(
こん
)
な部屋に満足するものは無からう。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
予は少しく思ふよしあれば、其
頭
(
かうべ
)
を
撫
(
な
)
で、
背
(
せな
)
を
摩
(
さす
)
りなどして
馴近
(
なれちかづ
)
け、
賄
(
まかなひ
)
の幾分を
割
(
さ
)
きて与ふること
両三日
(
りやうさんじつ
)
、早くも我に
臣事
(
しんじ
)
して、犬は命令を聞くべくなれり。
妖怪年代記
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
賄
(
まかなひ
)
は遙か半町も離れた二階下の臺所に行かなければ一人もゐない。病室では
炊事
(
すゐじ
)
割烹
(
かつぱう
)
は無論菓子さへ禁じられてゐる。
況
(
ま
)
して時ならぬ今時分何しに
大根卸
(
だいこおろし
)
を
拵
(
こしら
)
えやう。
変な音
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
賄
(
まかなひ
)
の決算を見ると、この二週間の間にパンとチイズの
間食
(
かんしよく
)
が、二度も生徒に支給されたことになつてゐるが、これはどうした事情ですかな? 私は、規則を點檢して見たのですが
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
宿といつても
此家
(
ここ
)
は
普通
(
なみ
)
の下宿ではない、ただ二階の
二間
(
ふたま
)
を友人と共に借切つて
賄
(
まかなひ
)
をつけて貰つてるといふ
所謂
(
いはゆる
)
素人下宿の一つである。自分等の引越して來たのはつい三ヶ月ほど
以前
(
まへ
)
であつた。
一家
(旧字旧仮名)
/
若山牧水
(著)
▼ もっと見る
女中奉公しても月に
賄
(
まかなひ
)
付で四円貰へるから、お定さんも一二年行つて見ないかと言つたが、お定は唯
俯
(
うつむ
)
いて
微笑
(
ほほゑ
)
んだのみであつた。怎して私などが東京へ行かれよう、と胸の中で呟やいたのである。
天鵞絨
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
賄
常用漢字
中学
部首:⾙
13画
“賄”を含む語句
賄賂
賄方
収賄
贈賄
賄所
御賄
賄付
賄頭
取賄
賄場
賄料
賄賂請託
賄征伐
隣賄
賄賂不浄財
賄賂也
賄賂請願
賄贈
賄部屋
賄金
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