“杵築”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
きづき63.6%
きつき36.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
由緒がきによれば、祭神は大国魂の神、天孫降臨に際し国土を瓊瓊杵尊ににぎのみことに献つて出雲いづも杵築きづきの大社に鎮座したまふたことは世人の知るところである。
府中のけやき (新字旧仮名) / 中勘助(著)
二つながら、現に国造のいる杵築きづきにあったのである。でも、みぬまとなると、わからなくなった呪詞・叙事詩の上の名辞としか感ぜられなかったのであろう。
水の女 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
もと豊後ぶんご杵築きつきの藩士で、大阪なかしまにあった藩の蔵屋敷の定詰じょうづめであったが、御一新ごいっしん後大阪府の貫属かんぞくとなって江戸ぼりに住んでいた。
神仙河野久 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
また、良人の忠興は、数度の軍功に、秀吉から引立てられて、豊後杵築きつき大禄たいろくに封ぜられている。——そして大坂でのやしきは、玉造たまつくりにあった。