“つひ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ツヒ
語句割合
39.8%
31.7%
10.0%
6.0%
3.2%
2.8%
1.2%
0.8%
0.8%
0.8%
不思0.4%
0.4%
0.4%
末終0.4%
畢竟0.4%
0.4%
0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
つひにロチスター氏の所へ來ると、彼女は、爪先トーで、彼の前で身輕くくる/\まはり、それから、彼の足下に片膝をついて、云つた——
すると両方へどこからともなく他の悪魔が来て、加勢するものですから、その喧嘩が愈々いよいよ大きくなり、つひに戦争になつてしまひました。
悪魔の尾 (新字旧仮名) / 宮原晃一郎(著)
唯その人を命として、おのれも有らず、家も有らず、何処いづこ野末のずゑにも相従あひしたがはんと誓へるかの娘の、つひに利の為に志を移さざるを得べきか。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
そつとさし置たち出しが又立もどり熟眠うまひせし其顏熟々つく/″\打ながめ偶々たま/\此世で親と子に成しえにしも斯ばかりうすちぎりぞ情なし然どなんぢを抱へては親子がつひゑ死に外にせんすべなきまゝに可愛いとし我が子を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
あなたは前後八ヶ月の日子につしつひやして思ひ立つた翻譯を成就じやうじゆしたとつてむしその長きに驚ろかれるやうだが、私はかへつてその迅速じんそくなのに感服したいのです。
『伝説の時代』序 (旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
洞の前數歩には、その頃いと寂しき一軒の家ありて、「カタコンバ」のうちの一つに造りかけたりき。この家今はつひえて斷礎をのみぞ留めたる。
偶〻たまたま藤床上、淵明の詩あるを見、因て取りて之を読む。欣然会心、日まさに暮れんとし、家人食に呼ぶも、詩を読むまさに楽く、夜に至つてつひに食に就かず。今之を思ふに、数日前の事の如く也。
探検たんけんつひて得たる利益の大要をすれば左の如し。
利根水源探検紀行 (新字旧仮名) / 渡辺千吉郎(著)
紐育ニユーヨークのあるペンキ商店での出来事だ。——ある日主人が店のへ出て来ると、多くのペンキ缶のなかに、たつた一つつひぞ自分の店で取扱つた事の無いペンキ缶が転がつてゐる。
一人は妻なるべしつひするほどの年輩としばいにてこれは実法に小さき丸髷まるまげをぞ結ひける、病みたる人は来るよりやがて奥深に床を敷かせて、くくり枕につむりを落つかせけるが
うつせみ (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
先月せんげつ中より永々なが/\の病氣にて臥居ふしをり中々長庵方などへ參り候事是無く勿論先月中一兩度も近所の事故藥取に參り候が其時の事にて有りしがあめはれ候故不思つひかさ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
いつける愛の金堂こんどうここにつひ
春鳥集 (旧字旧仮名) / 蒲原有明(著)
裁判官さいばんくわんつひでに、王樣わうさまがなされました。王樣わうさまかつらうへかんむりいたゞき、如何いかにも不愉快ふゆくわいさうにえました、それのみならず、それはすこしも似合にあひませんでした。
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
嗟呼ああ、既に己の恋は敗れに破れたり。知るべからざる人の恋の末終つひ如何いかならんかを想ひて。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
いづれか畢竟つひ主人あるじなるべき、かくを留めて吾が主と仰ぎ、賊を認めて吾が子となす、其悔無くばあるべからず、恐れ多けれど聡明匹儔たぐひ無く渡らせたまふに、凡庸も企図せざるの事を敢て為玉ひて
二日物語 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
蟋蟀堂にあり、歳つひにそれれぬ 国風
(新字旧仮名) / 高祖保(著)
つひ泡沫うたかたはかなさです。
深川浅景 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)