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畢
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つひ
ふりがな文庫
“
畢
(
つひ
)” の例文
然れども
畢
(
つひ
)
に交合は必然に産児を伴ふ以上、男子には冒険でも
何
(
なん
)
でもなけれど、女人には常に生死を
賭
(
と
)
する冒険たるを
免
(
まぬか
)
れざるべし。
娼婦美と冒険
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
そつとさし置たち出しが又立もどり
熟眠
(
うまひ
)
せし其顏
熟々
(
つく/″\
)
打ながめ
偶々
(
たま/\
)
此世で親と子に成し
縁
(
えに
)
しも斯ばかり
薄
(
うす
)
き
契
(
ちぎ
)
りぞ情なし然ど
汝
(
なんぢ
)
を抱へては親子が
畢
(
つひ
)
に
餓
(
う
)
ゑ死に外に
爲
(
せん
)
術
(
すべ
)
なきまゝに
可愛
(
いとし
)
我が子を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
山茶花の
畢
(
つひ
)
なる花は枝ながら背きてさけり我は向けども
長塚節歌集:3 下
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
これだけは
蕪村
(
ぶそん
)
の大手腕も
畢
(
つひ
)
に追随出来なかつたらしい。
下
(
しも
)
に挙げるのは
几董
(
きとう
)
の編した蕪村句集に載つてゐる春雨の句の全部である。
芭蕉雑記
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
東京の
悪戯
(
いたづら
)
つ
児
(
こ
)
斎藤
緑雨
(
りよくう
)
は右に森先生の西洋の学を借り、左に幸田先生の和漢の学を借りたものの、
畢
(
つひ
)
に批評家の域にはいつてゐない。
文芸的な、余りに文芸的な
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
▼ もっと見る
事務の人は僕の将来を気づかひ「君にして除名処分を受けん
乎
(
か
)
、今後の就職口を
如何
(
いかん
)
せん」といひしが、
畢
(
つひ
)
に除名処分を受くることとなれり。
その頃の赤門生活
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
彼は
畢
(
つひ
)
には全ユダヤを故郷としなければならなかつた。汽車や自動車や汽船や飛行機は今日ではあらゆるクリストに世界中を故郷にしてゐる。
西方の人
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
麦の中に
芥子
(
けし
)
の花の咲いたのは
畢
(
つひ
)
に偶然と云ふ外はない。我々の一生を支配する力はやはりそこにも動いてゐるのである。
西方の人
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
彼は
畢
(
つひ
)
に代名詞に過ぎない。後代も亦この官吏に伝説的色彩を与へてゐる。しかしアナトオル・フランスだけはかう云ふ色彩に
欺
(
あざむ
)
かれなかつた。
西方の人
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
けれども僕の信ずる所によれば、そこに僕等を動かすものは
畢
(
つひ
)
に芭蕉に及ばなかつた、芭蕉に近い或詩人の
慟哭
(
どうこく
)
である。
続芭蕉雑記
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
あらゆる近代の理想主義者たちは大抵このカルマに挑戦してゐる。しかし彼等の旗や槍は
畢
(
つひ
)
に彼等のエネルギイを示したのにとどまるばかりだつた。
文芸的な、余りに文芸的な
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
この
矛盾
(
むじゆん
)
は
善
(
い
)
い加減に見のがすことは出来ない。我々の悲劇と呼ぶものは
正
(
まさ
)
にそこに発生してゐる。マクベスはもちろん
小春治兵衛
(
こはるぢへゑ
)
もやはり
畢
(
つひ
)
に機関車である。
機関車を見ながら
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
しかし又一つには詩歌は
畢
(
つひ
)
に散文のやうに僕等の全生活感情を盛り難いことにもよる
訣
(
わけ
)
である。
文芸的な、余りに文芸的な
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
のみならず
畢
(
つひ
)
にかう云ふ詭弁の古い貨幣になつた後はあらゆる哲学や自然科学の力を借りなければならなかつた。クリスト教は
畢竟
(
ひつきやう
)
クリストの作つた教訓主義的な文芸に過ぎない。
続西方の人
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
然れどももし道楽以上の
貼札
(
はりふだ
)
を貼らんとするものあらば、
山陽
(
さんやう
)
の
画
(
ゑ
)
を観せしむるに
若
(
し
)
かず。
日本外史
(
にほんぐわいし
)
は
兎
(
と
)
も
角
(
かく
)
も一部の歴史小説なり。画に至つては
呉
(
ご
)
か
越
(
ゑつ
)
か、
畢
(
つひ
)
につくね
芋
(
いも
)
の山水のみ。
続野人生計事
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
「文壇に幅を
利
(
き
)
かせてゐるのはやはり小説や戯曲である。短歌や俳句はいつになつても
畢
(
つひ
)
に幅を利かせることは出来ない。」——僕の
見聞
(
けんぶん
)
する所によれば、誰でもかう言ふことを信じてゐる。
変遷その他
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
これ等の句は
悉
(
ことごと
)
く十七音でありながら、それぞれ調べを異にしてゐる。かう云ふ調べの上の妙は大正びとは
畢
(
つひ
)
に元禄びとに
若
(
し
)
かない。子規居士は
俊邁
(
しゆんまい
)
の材により、
頗
(
すこぶ
)
る引き緊つた調べを好んだ。
発句私見
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
乃
(
すなは
)
ち人をして才人巨源を
何処
(
いづこ
)
かの
逆旅
(
げきりよ
)
に刺殺せしめたりと言ふ。
按
(
あん
)
ずるに自殺に
怯
(
けふ
)
なるものは、他殺にも怯なりと言ふべからず。巨源のこの理を
辨
(
わきま
)
へず、
妄
(
みだ
)
りに今人を罵つて
畢
(
つひ
)
に刀下の
怨鬼
(
えんき
)
となる。
八宝飯
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
同じく茶を飲むのに使ふとしても茶碗は
畢
(
つひ
)
に湯呑みではない。
発句私見
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
Swift の
畢
(
つひ
)
に発狂したのも当然の結果と云ふ外はない。
侏儒の言葉
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
“畢”の解説
畢(ひつ)は、西周・春秋時代の小諸侯国。国君は姫姓畢氏。
(出典:Wikipedia)
畢
漢検準1級
部首:⽥
11画
“畢”を含む語句
畢竟
畢生
畢世
畢寛
言畢
迦畢試
畢鉢羅
畢了
給畢
聞畢
畢竟落寞
畢竟誇大妄想病者
白絹帳中皓體畢呈
看畢
送給畢
能事畢
見畢
視畢
送給候畢
了畢
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