『続芭蕉雑記（ぞくばしょうざっき）』

一人 僕は芭蕉の漢語にも新しい命を吹き込んだと書いてゐる。「蟻は六本の足を持つ」と云ふ文章は或は正硬であるかも知れない。しかし芭蕉の俳諧は度たびこの翻訳に近い冒険に功を奏してゐるのである。日本の文芸では少くとも「光は常に西方から来てゐた。」 …

著者	芥川竜之介
ジャンル	文学 > 日本文学 > 詩歌
初出	「文藝春秋」1927（昭和2）年8月
文字種別	新字旧仮名
読書目安時間	約4分（500文字/分）
朗読目安時間	約7分（300文字/分）

作品に特徴的な語句

御（ぎよ） 下（しも） 吝（をし） 若（し） 道（だう） 塁（るゐ） 畢（つひ） 裏（うち） 西行（さいぎやう） 蕩児（たうじ） 摩（ま） 所以（ゆゑん） 香合（かうがふ） 就中（なかんづく） 図々（づうづう） 出奔（しゆつぽん） 首途（かどで） 風靡（ふうび） 風狂（ふうきやう） 貶（けな） 丈艸（ぢやうさう） 鬼貫（おにつら） 衣鉢（いはつ） 蟻（あり） 肚（はら） 籠絡（ろうらく） 文覚（もんがく） 慟哭（どうこく） 惟然（ゐねん） 亘（わた）