“蕩児”のいろいろな読み方と例文
旧字:蕩兒
読み方割合
とうじ75.0%
たうじ25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
……それを河森はうるさく責める、永井を蕩児とうじにする気か、と云っておれを責め、丹野とつきあうな、というふうに永井を責めるらしい。
古今集巻之五 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
弴も花柳小説を昔ながらの花柳で描く恐らく最後の作者であろうが、荷風を比べると、その蕩児とうじぶりがちがう。
芭蕉の伝記もあらゆる伝記のやうに彼の作品を除外すれば格別神秘的でも何でもない。いや、西鶴の「置土産おきみやげ」にある蕩児たうじの一生と大差ないのである。
続芭蕉雑記 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
「改造」に出てゐる倉田百三の『蕩児たうじの落ちる地獄』といふのは大変なものだ。よくこんなものが出せたものだと私は思つた。無論、それは道徳的にさういふのではない。
三月の創作 (新字旧仮名) / 田山花袋田山録弥(著)