“放蕩児”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ほうとうじ85.7%
ほうたうじ14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
末子ばっしのチンコッきりおじさんが家督をついだ時分には、もうそんな、放蕩児ほうとうじなぞ気にかけていられない世のせわしさだった。
朝夕の寒さに蛼もまた夜遊びに馴れた放蕩児ほうとうじの如く、身にしむ露時雨つゆしぐれのつめたさに、家の内が恋しくなるのであろう。
虫の声 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
醜行しうかうの婦女もこの光によりて貞操の妻、徳行の処女よりも美しく見え、盗賊のおもても救世主の如く悲壮に、放蕩児ほうたうじの姿も王侯の如くに気高けだかく相成り候。
夜あるき (新字旧仮名) / 永井荷風(著)