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放蕩児
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ほうとうじ
ふりがな文庫
“
放蕩児
(
ほうとうじ
)” の例文
末子
(
ばっし
)
のチンコッきりおじさんが家督をついだ時分には、もうそんな、
放蕩児
(
ほうとうじ
)
なぞ気にかけていられない世の
忙
(
せわ
)
しさだった。
旧聞日本橋:13 お墓のすげかえ
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
朝夕の寒さに蛼もまた夜遊びに馴れた
放蕩児
(
ほうとうじ
)
の如く、身にしむ
露時雨
(
つゆしぐれ
)
のつめたさに、家の内が恋しくなるのであろう。
虫の声
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
女たちは少年の心のうつろを見過ごしてただ形の美しさだけを
寵
(
ちょう
)
した。逸作は世間態にはまず充分な
放蕩児
(
ほうとうじ
)
だった。
雛妓
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
小にしては梅忠なるものが、依託金の包みを切って阿波の大尽なるものを驚かした時のように——
放蕩児
(
ほうとうじ
)
にとっては、人の珍重がるものを粗末に扱うことに、相当の興味を覚えるものらしい。
大菩薩峠:24 流転の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
放蕩児
(
ほうとうじ
)
が金を散じる時の
所作
(
しょさ
)
はまず大同小異である、
幇間
(
たいこもち
)
にきせる羽織が一枚か百枚の差である。
旧聞日本橋:13 お墓のすげかえ
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
▼ もっと見る
こうなるからは誰ぞ
公辺
(
こうへん
)
の
知人
(
しりびと
)
を頼り
内々
(
ないない
)
事情を聞くに
如
(
し
)
くはないと
兼
(
かね
)
て
芝居町
(
しばいまち
)
なぞでは
殊
(
こと
)
の
外
(
ほか
)
懇意にした
遠山金四郎
(
とおやまきんしろう
)
という旗本の
放蕩児
(
ほうとうじ
)
が、いつか家督をついで
左衛門尉景元
(
さえもんのじょうかげもと
)
と名乗り
散柳窓夕栄
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
放蕩児
(
ほうとうじ
)
の名を
冒
(
おか
)
しても母がその最愛の長女を与えたことを逸作はどんなに徳としたことであろう。わたくしはただ裸子のように世の中のたつきも知らず懐より懐へ乳房を探るようにして移って来た。
雛妓
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
この讃美歌は新約
路加
(
ルカ
)
伝第十五章第十一節より第三十二節に
亙
(
わた
)
り、
放蕩児
(
ほうとうじ
)
が金を持ち、親や兄を捨て旅行して遊蕩に
耽
(
ふけ
)
り、
悉皆
(
すっかり
)
費消し尽して悲惨なる目に
遭
(
あ
)
い、改心するまでを
詠
(
よ
)
んだもので
芳川鎌子
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
放
常用漢字
小3
部首:⽁
8画
蕩
漢検準1級
部首:⾋
15画
児
常用漢字
小4
部首:⼉
7画
“放蕩”で始まる語句
放蕩
放蕩者
放蕩無頼
放蕩息子
放蕩三昧
放蕩家
放蕩費
放蕩親爺
放蕩漢
放蕩癖