“香合”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
こうごう57.1%
かうがふ42.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それからその前お茶の手前が上がったとおっしゃって、下すったあの仁清にんせい香合こうごうなんぞは、石へつけてこわしてしまうからいいわ。
書記官 (新字新仮名) / 川上眉山(著)
蒔絵まきえの金銀のくもりを拭清ふききよむるには如何にせばよきや。堆朱ついしゅの盆香合こうごうなどそのほりの間の塵を取るには如何にすべきや。盆栽の梅は土用どよううち肥料こやしやらねば来春花多からず。
矢はずぐさ (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
先日せんじつ歳暮せいぼまゐつたらまつうめ地紋ぢもんのある蘆屋あしやかま竹自在たけじざいつて、交趾かうちかめ香合かうがふ仁清にんせい宝尽たからづくしの水指みづさしといふので一ぷく頂戴ちやうだいしました。
七福神詣 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
僕はいつか伊賀の香合かうがふ図々づうづうしくも枯淡な芭蕉を感じた。禅坊主は度たび褒める代りにけなす言葉を使ふものである。ああ云ふ心もちは芭蕉に対すると、僕等にもあることを感ぜざるを得ない。
続芭蕉雑記 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)