“潰島田”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
つぶし50.0%
つぶししまだ50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その時同じく潰島田った小づくりの年は二十二、三の芸者につづいて、ハイカラに結った身丈の高い十八、九の芸者が来て末座に坐る。
つゆのあとさき (新字新仮名) / 永井荷風(著)
油ので結ったばかりと知られる大きな潰島田には長目に切った銀糸をかけている。わたくしは今方通りがかりに硝子戸を明け放した女髪結の店のあった事を思出した。
濹東綺譚 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
大きなる潰島田に紫色の結綿かけ、まだ肩揚つけし浴衣撫肩ほつそりとして小づくりなれば十四、五にも見えたり。
葡萄棚 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
洗髪潰島田、ばっさりしてややほつれたのに横櫛で、金脚五分珠をわずかに見ゆるまで挿込んだ、目の涼しい、眉の間にのない、年紀はまだ若いのに、白粉気なしの口紅ばかり
湯島詣 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)