“螻蟻”の読み方と例文
読み方割合
ろうぎ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
螻蟻ろうぎの一念は天へもつうずとの俚諺りげんむべなるかな大岡殿此度このたび幸手宿三五郎つまふみの申立をきかれ武州こう鎌倉屋金兵衞方へ差紙さしがみ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
「道」は螻蟻ろうぎにもある。稊稗ていはいにもある。瓦甓がへきにもある。屎尿しにょうにもある。と仕舞いにはごろりと身を横たえて俺は斯して居ても「無為自然の道」を歩いて居るのだと申すようなわけで御座います」
荘子 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
赫〻たる大日輪は螻蟻ろうぎの穴にも光を惜まず、美女のおもてにも熱を減ぜず、茫〻たる大劫運だいごふうん茅茨ばうしの屋よりも笑声を奪はず、天子眼中にも紅涙をおくる、尽大地じんだいちの苦、尽大地の楽、没際涯ぼつさいがい劫風ごふふう滾〻こん/\たり
二日物語 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)