“出來心”のいろいろな読み方と例文
新字:出来心
読み方割合
できごころ50.0%
できごゝろ50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
が、うちもんをはひらないまへに、かれはからつぽになつた財布さいふなかつま視線しせんおもうかべながら、その出來心できごころすこ後悔こうくわいしかけてゐた。
画家とセリセリス (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)
出しても其手は勿々なか/\くはぬ夫よりは御前方も一文もらひの苦しまぎひんの盜みにこひの歌とやら文右衞門さんが不※ふと出來心できごころにて盜まれしと言つた方が罪がかるい其所はわたしが心一つで取計らひ質を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
思ひの外なる御驚おんおどろききに定めてうわそらともおぼされんが、此願ひこそは時頼が此座の出來心できごゝろにてはつゆさふらはず、斯かる曉にはとかねてより思決おもひさだめし事に候。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
戀人のやうに顏をあかめる秋の櫻の木、そのあかいのはおまへの枝にぶら下る心臟の血であらう、この間、通りすがりの人たちにのおいしいのはべられて、今は唯なさけに脆いかぜ出來心できごゝろ
牧羊神 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)