“あゆみ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
64.9%
歩行14.0%
歩履5.3%
歩板3.5%
歩調3.5%
行歩3.5%
1.8%
歩度1.8%
歩數1.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
夜陰にとどろく車ありて、一散にとばきたりけるが、焼場やけばきはとどまりて、ひらり下立おりたちし人は、ただちに鰐淵が跡の前に尋ね行きてあゆみとどめたり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
我が心中の迷いの声ででもあろうかなどと思うて二、三歩歩行あゆみますと、また不思議にもギョクポ・ペブという美しい大きな声が聞えました。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
次には「またその強き歩履あゆみせばまり、その計るところは自分を陥しいる、すなわちその足にわれて網に到り、また陥阱おとしあなの上を歩むになわそのくびすまつわわなこれをとらう」
ヨブ記講演 (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
金五郎たちが若い時分にやった、小籠を両方にふりわけ、歩板あゆみを上下する原始的荷役は、大正七年ごろから、すべて、この、大籠をウインチでまき上げる機械荷役に変化しているのだった。
花と龍 (新字新仮名) / 火野葦平(著)
蘿月宗匠らげつそうしやうはいくら年をとつてもむかし気質かたぎかはらないので見て見ぬやうにそつ立止たちどまるが、大概たいがいはぞつとしない女房ばかりなので、落胆らくたんしたやうにのまゝ歩調あゆみを早める。
すみだ川 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
確実な行歩あゆみであって、逞しい精神力の持主である日本民族の最も得意とするところであります。
仏教人生読本 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
こは盜む火の罪人等の同囚なかまなりといへり、さればみらるゝ如く我こゝに罰をうけてこの衣を着、憂ひの中に歩あゆみすゝむ 一二七—一二九
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
何とか利用しないでは置けないと云う気に成って了った。彼は一ト足歩度あゆみを伸ばすなり、妙に好奇心の加わった空元気を出して呼びかけた。
偽刑事 (新字新仮名) / 川田功(著)
あかるいひかり滿ちた田圃たんぼ惑亂わくらん溷濁こんだくしたこゝろいだいてさびしく歩數あゆみんでかれは、玻璃器はりきみづかざして發見はつけんした一てん塵芥ごみであつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)