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歩
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あ
ふりがな文庫
“
歩
(
あ
)” の例文
「
探
(
さが
)
したぞ。こんたな
処
(
どご
)
まで来て。
何
(
な
)
して黙って
彼処
(
あそご
)
に居なぃがった。おぢいさん、うんと心配してるぞ。さ、早く
歩
(
あ
)
べ。」
種山ヶ原
(新字旧仮名)
/
宮沢賢治
(著)
愛宕町
(
あたごちやう
)
は七八丁の距離しかないので銀之助は
静
(
しづ
)
のこと、今の
妻
(
さい
)
の
元子
(
もとこ
)
のことを考へながら、
歩
(
あゆ
)
むともなく、
徐々
(
のろ/\
)
歩
(
あ
)
るいた。
節操
(新字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
画家はゆるやかに部屋の内をあちこち
歩
(
あ
)
るきいる。折々ある絵の前に立ち留まりて、何を思うともなしに絵を見る事あり。
家常茶飯 附・現代思想
(新字新仮名)
/
ライネル・マリア・リルケ
(著)
茶縁
(
ちゃべり
)
の畳を境に、二尺を
隔
(
へだ
)
てて互に顔を見合した時、社会は彼らの
傍
(
かたえ
)
を遠く立ち
退
(
の
)
いた。救世軍はこの時太鼓を
敲
(
たた
)
いて市中を練り
歩
(
あ
)
るいている。
虞美人草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
伯母は涙
堰
(
せ
)
きも
敢
(
あ
)
へず「——長二や、——私や、
斯
(
かう
)
してお前と
歩
(
あ
)
るいて居ながら、コツクリと死にたいやうだ——」
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
▼ もっと見る
異国に渡りて
碧眼奴
(
あをめだま
)
どもを切り従へむこそ
相応
(
ふさは
)
しけれと思ひ定めつ。渡船の
便宜
(
よすが
)
もがなと心掛け
歩
(
あ
)
りくうち、路用とても無き身のいつしか窮迫の身となりぬ。
白くれない
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
二郎は心のうちで、どうして姉が
斯様
(
こん
)
な山道を
悉
(
くわ
)
しく
知
(
しっ
)
ていようか……斯様なに暗いのにどうして斯様なに
路
(
みち
)
が分るだろうかと
訝
(
いぶ
)
かしがりながら
歩
(
あ
)
るいていた。
稚子ヶ淵
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
馬鹿
(
ばか
)
らしい
氣違
(
きちがひ
)
じみた、
我身
(
わがみ
)
ながら
分
(
わか
)
らぬ、もう/\
皈
(
かへ
)
りませうとて
横町
(
よこちよう
)
の
闇
(
やみ
)
をば
出
(
で
)
はなれて
夜店
(
よみせ
)
の
並
(
なら
)
ぶにぎやかなる
小路
(
こうぢ
)
を
氣
(
き
)
まぎらしにとぶら/\
歩
(
あ
)
るけば
にごりえ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
義男は義男で、堅い腕組みをして素つ氣のない顏をしながらみのると離れてぽつ/\と
歩
(
あ
)
るいてゐた。
木乃伊の口紅
(旧字旧仮名)
/
田村俊子
(著)
「昔は新聞記者さん達がアミさんの行く所に犯罪あり、って追っかけ
歩
(
あ
)
るいていたもんでしたね」
雪
(新字新仮名)
/
楠田匡介
(著)
「君より賜いしこの
腕
(
かいな
)
、やわか粗末にせらりょうぞ、ちょっとまあ、こう
歩
(
あ
)
ゆびやいのう——」
美少年
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
始
(
はじま
)
りはお屋敷
外
(
そと
)
を槍持六尺棒持を連れて見廻らんければなりません、槍持は
仲間部屋
(
ちゅうげんべや
)
から出ます、棒持の方は足軽部屋から
出
(
で
)
て、
甃石
(
いし
)
の処をとん/\とん/\
敲
(
たゝ
)
いて
歩
(
あ
)
るく
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
そなたも
一
(
ひと
)
つ
元気
(
げんき
)
を
出
(
だ
)
して、
歩
(
あ
)
るいて
見
(
み
)
るがよい。
病気
(
びょうき
)
は
肉体
(
からだ
)
のもので、
魂
(
たましい
)
に
病気
(
びょうき
)
はない。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
犬殺しが
歩
(
あ
)
るき、
巫女
(
みこ
)
が酒倉に見えるのもこの時である。さうして雨乞の思ひ思ひに白粉をつけ、
紅
(
あか
)
い隈どりを凝らした假裝行列の日に日に幾隊となく續いてゆくのもこの時である。
思ひ出:抒情小曲集
(旧字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
男子たるものが自分の
身体
(
からだ
)
を養う食物には一円二円の金を惜しんで、雨が降ると
歩
(
あ
)
るけないような下駄のために五円も八円も金をかけるというのは随分不心得の極端でありませんか。
食道楽:秋の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
開卷第一
(
かいかんだいゝち
)
に、
孤獨幽棲
(
こどくゆうせい
)
の
一少年
(
いつしようねん
)
を
紹介
(
しようかい
)
し、その
冷笑
(
れいしよう
)
と
其
(
その
)
怯懦
(
きようだ
)
を
寫
(
うつ
)
し、
更
(
さら
)
に
進
(
すゝ
)
んで
其
(
その
)
昏迷
(
こんめい
)
を
描
(
ゑが
)
く。
襤褸
(
らんる
)
を
纏
(
まと
)
ひたる
一大學生
(
いつだいがくせい
)
、
大道
(
だいどう
)
ひろしと
歩
(
あ
)
るきながら
知友
(
ちゆう
)
の
手前
(
てまへ
)
を
逃
(
に
)
げ
隱
(
かく
)
れする
段
(
だん
)
を
示
(
しめ
)
す。
罪と罰(内田不知庵訳)
(旧字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
きやしやな、しかも堅固な植物の幹が
歩
(
あ
)
るいてゐるやうである。
晶子詩篇全集
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
仕方がない西洞まで
歩
(
あ
)
るくことにする。
木曽御嶽の両面
(新字新仮名)
/
吉江喬松
(著)
「
探
(
さが
)
したぞ。こんたな
処
(
どご
)
まで来て。
何
(
な
)
して
黙
(
だま
)
って
彼処
(
あそご
)
に
居
(
い
)
なぃがった。おじいさんうんと
心配
(
しんぱい
)
してるぞ。さ、
早
(
はや
)
く
歩
(
あ
)
べ。」
種山ヶ原
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
先生は紀元前の半島の人のごとくに、しなやかな
革
(
かわ
)
で作ったサンダルを
穿
(
は
)
いておとなしく電車の
傍
(
そば
)
を
歩
(
あ
)
るいている。
ケーベル先生
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
僕
(
ぼく
)
は
溪流
(
けいりう
)
に
沿
(
そ
)
ふて
此
(
この
)
淋
(
さび
)
しい
往來
(
わうらい
)
を
當
(
あて
)
もなく
歩
(
あ
)
るいた。
流
(
ながれ
)
を
下
(
くだ
)
つて
行
(
ゆ
)
くも二三
丁
(
ちやう
)
、
上
(
のぼ
)
れば一
丁
(
ちやう
)
、
其中
(
そのなか
)
にペンキで塗つた
橋
(
はし
)
がある、
其間
(
そのあひだ
)
を、
如何
(
どん
)
な
心地
(
こゝち
)
で
僕
(
ぼく
)
はぶらついたらう。
湯ヶ原より
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
そして、他にも、貸間はないかと、方々探がして
歩
(
あ
)
るいた。他にも、好ましい家はなかった。
貸間を探がしたとき
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
しばらく
湖水
(
こすい
)
の
畔
(
へり
)
を
伝
(
つた
)
って
歩
(
あ
)
るいて
居
(
い
)
る
中
(
うち
)
に、
山
(
やま
)
がだんだん
低
(
ひく
)
くなり、やがて
湖水
(
こすい
)
が
尽
(
つ
)
きると
共
(
とも
)
に
山
(
やま
)
も
尽
(
つ
)
きて、
広々
(
ひろびろ
)
とした、
少
(
すこ
)
しうねりのある、
明
(
あか
)
るい
野原
(
のはら
)
にさしかかりました。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
而も耻と悲哀に弾ぢぎれさうな胸を抑えて、
怖々
(
おづ/″\
)
と人目を忍んで
歩
(
あ
)
るいてゆく切りつめた今の自分の心にも何時しか忘れはてた淫蕩な罪の記憶が泣かむばかりに芽ざしてくる浅間しさ。
桐の花
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
此身
(
このみ
)
は
遊藝
(
ゆうげい
)
手藝學校
(
しゆげいがくかう
)
にも
通
(
かよ
)
はせられて、
其
(
その
)
ほうは
心
(
こゝろ
)
のまゝ、
半日
(
はんにち
)
は
姉
(
あね
)
の
部屋
(
へや
)
、
半日
(
はんにち
)
は
町
(
まち
)
に
遊
(
あそ
)
んで
見
(
み
)
聞
(
き
)
くは
三味
(
さみ
)
に
太皷
(
たいこ
)
にあけ
紫
(
むらさき
)
のなり
形
(
かたち
)
、はじめ
藤色絞
(
ふぢいろしぼ
)
りの
半襟
(
はんゑり
)
を
袷
(
あはせ
)
にかけて
着
(
き
)
て
歩
(
あ
)
るきしに
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
それは
仏蘭西
(
フランス
)
の男女の
歩
(
あ
)
るくが
如
(
ごと
)
くに
歩
(
あ
)
るいたのであつた。
晶子詩篇全集
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
フウラリフウラリ
歩
(
あ
)
るいたらア
ドグラ・マグラ
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
世の中が二間四方に
縮
(
ちぢ
)
まったかと思うと、歩けば
歩
(
あ
)
るくほど新しい二間四方が
露
(
あら
)
われる。その代り今通って来た過去の世界は通るに
任
(
まか
)
せて消えて行く。
永日小品
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
歸路
(
かへり
)
に
眞闇
(
まつくら
)
に
繁
(
しげ
)
つた
森
(
もり
)
の
中
(
なか
)
を
通
(
とほ
)
る
時
(
とき
)
、
僕
(
ぼく
)
は
斯
(
こ
)
んな
事
(
こと
)
を
思
(
おも
)
ひながら
歩
(
あ
)
るいた、
若
(
も
)
し
僕
(
ぼく
)
が
足
(
あし
)
を
蹈
(
ふ
)
み
滑
(
す
)
べらして
此溪
(
このたに
)
に
落
(
お
)
ちる、
死
(
し
)
んでしまう、
中西屋
(
なかにしや
)
では
僕
(
ぼく
)
が
歸
(
かへ
)
らぬので
大騷
(
おほさわ
)
ぎを
初
(
はじ
)
める
湯ヶ原より
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
「さあもう一あしだ。
歩
(
あ
)
べ。上まで行げば雪も降ってなぃしみぢも平らになる。歩べ、
怖
(
お
)
っかなぐなぃはんて歩べ。あどがらあの人も馬ひで来るしそれ、泣がなぃで、今度ぁゆっくり歩べ。」
ひかりの素足
(新字旧仮名)
/
宮沢賢治
(著)
お
爺
(
じい
)
さんの
方
(
ほう
)
では、
何処
(
どこ
)
に
風
(
かぜ
)
が
吹
(
ふ
)
くと
言
(
い
)
った
面持
(
おももち
)
で、
振
(
ふ
)
り
向
(
む
)
きもせず、ずんずん
先
(
さ
)
きへ
立
(
た
)
って
歩
(
あ
)
るき
出
(
だ
)
されましたので、
私
(
わたくし
)
も
黙
(
だま
)
ってその
後
(
あと
)
に
跟
(
つ
)
いてまいりますと、いつしか
道
(
みち
)
が
下
(
くだ
)
り
坂
(
さか
)
になり
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
代々木の
白樫
(
しらかし
)
がもと
黄楊
(
つげ
)
がもと飛びて
歩
(
あ
)
りきし
栗鼠
(
りす
)
の
子
(
こ
)
吾妹
(
わぎも
)
雀の卵
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
馬鹿
(
ばか
)
らしく
歩
(
あ
)
るき廻つてゐるのであつた。
晶子詩篇全集
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
掘崩
(
ほりくず
)
した土の上に
悠然
(
ゆうぜん
)
と
峙
(
そばだ
)
って、吾らのために道を譲る
景色
(
けしき
)
はない。向うで聞かぬ上は乗り越すか、廻らなければならん。
巌
(
いわ
)
のない所でさえ
歩
(
あ
)
るきよくはない。
草枕
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
陰晴
定
(
さだ
)
めなき天気、薄き日影洩るゝかと思へば忽ち峰より林より霧起りて峰をも林をも路をも包んでしまう。山路は思ひしより楽にて、余は宿の子と様々の物語しつゝ身も心も軽く
歩
(
あ
)
ゆんだ。
空知川の岸辺
(新字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
「さうが。よしよし。まづ
歩
(
あ
)
べ。おぢいさん、火たいで待ってるがらな。」
種山ヶ原
(新字旧仮名)
/
宮沢賢治
(著)
池向ひ
築地
(
ついぢ
)
に明る冬の
陽
(
ひ
)
のけ寒き
下坂
(
くだり
)
鹿
歩
(
あ
)
りき見ゆ
夢殿
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
そうして依然としてできるようなまたできないような地位を、元ほど
焦燥
(
あせ
)
らない程度ながらも、まず自分のやるべき第一の義務として、根気に
狩
(
か
)
り
歩
(
あ
)
るいていた。
彼岸過迄
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「そうが。よしよし。まず
歩
(
あ
)
べ。おじいさん、火たいて
待
(
ま
)
ってるがらな。」
種山ヶ原
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
『それでは
其所
(
そこ
)
いらまで
御一所
(
ごいつしよ
)
に
歩
(
あ
)
るきませう。』
節操
(新字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
彼
(
かれ
)
は
黒
(
くろ
)
い
夜
(
よる
)
の
中
(
なか
)
を
歩
(
あ
)
るきながら、たゞ
何
(
ど
)
うかして
此
(
この
)
心
(
こゝろ
)
から
逃
(
のが
)
れ
出
(
で
)
たいと
思
(
おも
)
つた。
其
(
その
)
心
(
こゝろ
)
は
如何
(
いか
)
にも
弱
(
よわ
)
くて
落付
(
おちつ
)
かなくつて、
不安
(
ふあん
)
で
不定
(
ふてい
)
で、
度胸
(
どきよう
)
がなさ
過
(
す
)
ぎて
希知
(
けち
)
に
見
(
み
)
えた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
「あ、居だが。馬鹿だな。
奴
(
うな
)
は。さ、
歩
(
あ
)
べ。」
種山ヶ原
(新字旧仮名)
/
宮沢賢治
(著)
彼
(
かれ
)
はまづ
眞直
(
まつすぐ
)
に
歩
(
あ
)
るき
出
(
だ
)
した。
左右
(
さいう
)
にも
行手
(
いくて
)
にも、
堂
(
だう
)
の
樣
(
やう
)
なものや、
院
(
ゐん
)
の
樣
(
やう
)
なものがちよい/\
見
(
み
)
えた。けれども
人
(
ひと
)
の
出入
(
でいり
)
は
一切
(
いつさい
)
なかつた。
悉
(
こと/″\
)
く
寂寞
(
せきばく
)
として
錆
(
さ
)
び
果
(
は
)
てゝゐた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
「あ、
居
(
い
)
だが。
馬鹿
(
ばか
)
だな。
奴
(
うな
)
は。さ、
歩
(
あ
)
べ。」
種山ヶ原
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
電車を降りて五六丁
歩
(
あ
)
るいて、Hさんの応接間に通った時、時計を見たらまだ八時であった。
行人
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「さあ、
歩
(
あ
)
べ。あと三十分で下りるにい。」
ひかりの素足
(新字旧仮名)
/
宮沢賢治
(著)
しかも
何処
(
どこ
)
をどう
歩
(
あ
)
るいても、材木が放り
出
(
だ
)
してある、石が積んである、新らしい
家
(
いへ
)
が往来から二三間引っ込んでゐる、
古
(
ふる
)
い
蔵
(
くら
)
が半分
取
(
と
)
り
崩
(
くづ
)
されて心細く前の方に残つてゐる。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
その上身分が定まらないので、気の落ちつく背景を
有
(
も
)
たない彼は、朝から晩まで下宿の
一
(
ひ
)
と
間
(
ま
)
にじっと坐っている苦痛に
堪
(
た
)
えなかった。用がなくっても半日は是非出て
歩
(
あ
)
るいた。
彼岸過迄
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
ほのかに
承
(
うけたま
)
われば世間には猫の恋とか称する
俳諧
(
はいかい
)
趣味の現象があって、春さきは町内の同族共の夢安からぬまで浮かれ
歩
(
あ
)
るく夜もあるとか云うが、吾輩はまだかかる心的変化に
遭逢
(
そうほう
)
した事はない。
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「さうして
御腹
(
おなか
)
を
消化
(
こな
)
す
爲
(
ため
)
に、わざ/\
此所
(
こゝ
)
迄
(
まで
)
歩
(
あ
)
るいて
入
(
い
)
らしつたの」
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
歩
常用漢字
小2
部首:⽌
8画
“歩”を含む語句
歩行
徒歩
行歩
歩廊
漫歩
散歩
歩調
御歩行
一歩
進歩
反歩
急歩
歩出
濶歩
歩哨
歩合
出歩行
十歩
速歩
歩板
...