“下坂”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
くだりざか33.3%
しもさか33.3%
くだり16.7%
げはん16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
下坂くだりざかは、うごきれると、一めい車夫しやふ空車からいて、ぐに引返ひつかへことになり、梶棒かぢぼうつてたのが、旅鞄たびかばん一個ひとつ背負しよつて、これ路案内みちあんないたうげまでともをすることになつた。
雪の翼 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
掏摸すりだな! 女め! 一大事だ……下坂しもさか下坂」と声をかけ、もう一人の供の侍の、下坂源次郎の寄って来るのへ、「追えとらえろ! あの娘を!」
娘煙術師 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
池向ひ築地ついぢに明る冬ののけ寒き下坂くだり鹿りき見ゆ
夢殿 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
小御所こごしょ会議、慶喜よしのぶ下坂げはん、大号令の発布、政権奉還の一決と、暗転から明転へと、さしもの紛争がすべて一直下に解決の曙光しょこうが見えてきてからの迎えなのである。
松のや露八 (新字新仮名) / 吉川英治(著)