“御腹”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おなか84.6%
おんはら15.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「少し立っていると御腹おなかの具合が変になって来て仕方がないんです。手なんぞ延ばして棚に載っているものなんかとても取れやしません」
道草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
『ほゝゝゝゝ。それはさうと、御腹おなかが空きやしたらう。何か食べて行きなすつたら——まあ、貴方あんたは今朝からなんにも食べなさらないぢやごはせんか。』
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
ところで、一方の京都に於ては、慶喜公は既に大政たいせいを返上された。けれども以後の政治には、御自分等ごじぶんらあづかつて、天下の公議で事を裁決しやうといふ御腹おんはらであつたのに、其年の十二月九日の
兵馬倥偬の人 (旧字旧仮名) / 塚原渋柿園塚原蓼洲(著)
附屬ふぞく致され後年御世に出しまゐらすべしとの遺言ゆゐごんなれば天忠御養育ごやういくなし參らせし處其後天忠美濃國みのゝくに谷汲郷たにぐみがう長洞村ながほらむら常樂院へ轉住てんぢうせしに付御同道申あげ同院どうゐんにて御成長に御座候と書認めたり伊豆殿見終みをはり玉ひ御書面にて先御誕生後ごたんじやうご御成長迄は分りたれどもいま如何いかなる御腹おんはらに御出生ありしや不分明ふぶんめいなり此儀は如何にととはれたり
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)