“梅花”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
うめ43.8%
ばいか31.3%
ばいくわ18.8%
ムイハア6.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
梅花うめはもう眼をる所に咲いていた。けれど山峡やまあいの冷気が肌身にみて、梅花に楽しむよりも、心は人里にばかりかれていた。
宮本武蔵:08 円明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
志「今日は臥竜梅へ梅見に出かけましたが、梅見れば方図ほうずがないというたとえの通り、あきたらず、御庭中ごていちゅう梅花ばいかを拝見いたしたく参りました」
藤木川ふぢきがはの岸を徘徊はいくわいすれば、孟宗まうそうは黄に、梅花ばいくわは白く、春風しゆんぷうほとんおもてを吹くが如し。たまたま路傍の大石たいせきに一匹のはへのとまれるあり。
病中雑記 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
「おい、梅花ムイハア、あんなものまで庭先へ立たせるようじゃ、なにもかもネタが割れた証拠。人間は切りあげが肝腎。このへんで尻ッ尾をまいて逃げだそうぜ。マゴマゴしていると手がまわる」
顎十郎捕物帳:20 金鳳釵 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)