“厚司”の読み方と例文
読み方割合
あつし100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
店には厚司あつしを着た若いものなどが、帳場の前の方に腰かけていた。鶴さんがそこに坐って帳簿を見たり、新聞を読んだりしていた。
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
そして着物も着換へずに、厚司あつし姿のまゝ土間の板草履を突つかけると、ぷいと自転車へ飛び乗つて、出かけてしまつた。
猫と庄造と二人のをんな (新字旧仮名) / 谷崎潤一郎(著)
とも、おもてのサンパンも、赤毛布げっとで作られた厚司あつしを着た、囚人のような船頭さんによって、ぎつけられた。沖売ろうの娘も逸早いちはやく上がって来た。
海に生くる人々 (新字新仮名) / 葉山嘉樹(著)