“こころざし”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ココロザシ
語句割合
83.0%
志望5.0%
芳志5.0%
厚情2.0%
厚意1.0%
心差1.0%
所志1.0%
礼金1.0%
篤志1.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
くだれる世に立って、わが真を貫徹し、わが善を標榜ひょうぼうし、わが美を提唱するの際、拖泥帯水たでいたいすいへいをまぬがれ、勇猛精進ゆうもうしょうじんこころざしを固くして
野分 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
方様の日頃の志望こころざしを知りながらと、さげすみたまはむが恥しさに。
葛のうら葉 (新字旧仮名) / 清水紫琴(著)
「それで安心。……妾アどうなることかと。……でも、芳志こころざしには芳志を。……失礼ながら旅用のしに……」
血曼陀羅紙帳武士 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
胴づまりで肥った漢子おとこの、みじめなのが抜衣紋ぬきえもんになって、路地口の肴屋さかなやで、自分の見立てで、そのまぐろを刺身に、とあつらえ、塩鮭の切身を竹の皮でぶら下げてくれた厚情こころざしあだにしては済まないが
雪柳 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
... さればわれその厚意こころざしで、おつつけ彼の黒衣とやらんをうって、爾がためにうらみすすがん。心安く成仏じょうぶつせよ」「こは有難き御命おおせかな。かくては思ひ置くこともなし、くわが咽喉のどみたまへ」
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)
その忠勤の心差こころざし一つで益々所領をとらしてやりたい微意であつた、と語りながらポロ/\と涙を流した。
我鬼 (新字旧仮名) / 坂口安吾(著)
きょうも我より先に詣で来りて、山吹の黄なる一枝を手向たむけて去りたる所志こころざししみじみ嬉しく、われも携え来りし紫の草花に水と涙をそそぎて捧げぬ。
父の墓 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
「じゃあ早速ですが、白綾しらあや、色絹、藍紬あいつむぎ、それに上綿を添えた反物たんもの幾巻と一しょに、こよみとお針祝いのお礼金こころざしをたんまり包んで、夕方までにここへ届けて下さいましな」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
おいの、いんにゃいの、建てさっしゃるはその奥様に違いないが、発願ほつがんした篤志こころざしの方はまた別にあるといの。
悪獣篇 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)