“おもえ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
38.5%
以為30.8%
15.4%
7.7%
以謂7.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
後儒はおもえらく、神は陰陽の霊なり。ゆえに常躬じょうきゅう鎮坐をいうことなし。また謂らく、魂は気血の精のみ。ゆえに死魂散滅と議思す。これ人間の理量にして、神仙の知にあらず。
通俗講義 霊魂不滅論 (新字新仮名) / 井上円了(著)
たまたま活動写真弁士試験の一項を目にして以為おもえらく警察の弱い者をいじめる事も亦至れり尽せる哉と。試験の科目に曰くなんじに出るものは爾に反るとは何か。
偏奇館漫録 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
かつおもえらく、のうもとより無智無識なり、しかるに今回のこうは、実に大任にして、内は政府の改良をはかるの手段に当り、外は以て外交政略に関し、身命を抛擲ほうてきするの栄を受く
妾の半生涯 (新字新仮名) / 福田英子(著)
一、七月九日一通り大原公の事、鯖江要駕ようがの事等を申立てたり。はじおもえらく、これらの事幕にもすでに諜知すべければ、明白に申立てたる方かえってよろしきなりと。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
すでにして逐一口を開きしに、幕にて一円知らざるに似たり。っておもえらく、幕にて知らぬ所をいて申立て、多人数に株連蔓延まんえんせば善類をそこなう事少なからず、毛を吹いてきずを求むるにひとしと。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
鉤摭こうせきして説を成し、上古にがっするを務め、先儒を毀訾きしし、以謂おもえらく我に及ぶなりと、更に異議を為して、以て学者を惑わす。是を訓詁くんこという。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)