おもえ)” の例文
松陰おもえらく、象山畢竟ひっきょう洋学をひさいで、みずから給する売儒ならんと。すなわち平服のままにて、その門に入る。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
かつおもえらく、のうもとより無智無識なり、しかるに今回のこうは、実に大任にして、内は政府の改良をはかるの手段に当り、外は以て外交政略に関し、身命を抛擲ほうてきするの栄を受く
妾の半生涯 (新字新仮名) / 福田英子(著)
須臾しゅゆにして、おもえらくああかくの如くなる時は、無智無識の人民諸税収歛しゅうれんこくなるをうらみ、如何いかんの感を惹起せん、恐るべくも、積怨せきえんの余情溢れてつい惨酷ざんこく比類なき仏国ふっこく革命の際の如く
妾の半生涯 (新字新仮名) / 福田英子(著)