“惟長”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ゐちやう50.0%
これなが50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
京に入るとき弟惟長ゐちやうが同行した。そして宇清蔚が来て新居を嵯峨に経営することを助けた。此間井達夫せいたつふも来て泊つてゐた。惟長の事は、山陽も「挈弟」と云ひ、月江も「携令弟」と云つてゐる。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
三人の最長者の霞亭なることは勿論であるが、次が夭折した彦、又次が惟長ゐちやうであつた。月江は「阿兄阿弟我相知」と云つてゐる。死者の阿兄が霞亭で、其阿弟が惟長だと云ふことになるのである。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
しばし承引の返事もなく思いわずらう宮の胸中を一条の光芒こうぼうが閃いた。相人そうにん上手うまいといわれた少納言惟長これながのことである。