“仏国”のいろいろな読み方と例文
旧字:佛國
読み方割合
ふつこく60.0%
ふっこく20.0%
ふらんす6.7%
ぶっこく6.7%
フランス6.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
仏国ふつこくボーフォールに生れた彼は、一八九〇年ブサンソンの第六十聯隊に勤務したが既にその頃から野性を発揮して同僚達に恐れられはじめた。
「そりゃ君、仏国ふっこくの革命の起る前に、貴族が暴威をふるって細民を苦しめた事がかいてあるんだが。——それも今夜僕がながら話してやろう」
二百十日 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
見れば何かの遺恨だろうかとも思うし兎に角仏国ふらんすの探偵秘伝に分り難き犯罪の底には必ず女ありと云ッて有るから女に関係した事柄かとも思う(谷)サ
無惨 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
何のもなく七堂伽藍がらんの善美や九百余坊の繁昌仏国ぶっこくをすてて、北へ北へ、たましいのを求めて、孤影を旅の風にまかせて歩いた。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
日記は日本語と仏国フランス語と半々位に書かれてあった。夫人を失った悲しみが胸を打つらしく、至る処に悲痛な歎きが見出される。ある時は夫人の後を追うて、死を切望するらしい文字もあった。
情鬼 (新字新仮名) / 大倉燁子(著)