仏国ふっこく)” の例文
旧字:佛國
「そりゃ君、仏国ふっこくの革命の起る前に、貴族が暴威をふるって細民を苦しめた事がかいてあるんだが。——それも今夜僕がながら話してやろう」
二百十日 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
仏国ふっこくにては能く統一せられおりてギゾーは仏国の学校にる総ての生徒が一定の時間に某教科書の何頁なんページを読みつつあるかを容易に知り得らると言えるにても知るべく
教育の最大目的 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
須臾しゅゆにして、おもえらくああかくの如くなる時は、無智無識の人民諸税収歛しゅうれんこくなるをうらみ、如何いかんの感を惹起せん、恐るべくも、積怨せきえんの余情溢れてつい惨酷ざんこく比類なき仏国ふっこく革命の際の如く
妾の半生涯 (新字新仮名) / 福田英子(著)
しかるに学校にりて多年蒐集しゅうしゅうしたる智識をば一旦業をえ校門をずると同時に、そのすべてを失却するもの甚だ多い。仏国ふっこくの如きこの例にれざるものと言うべきである。
教育の最大目的 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)