“沙翁”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
さおう47.5%
シェクスピア10.0%
さをう7.5%
シェークスピア5.0%
しゃおう2.5%
しやをう2.5%
シェイクスピア2.5%
シェキスピヤ2.5%
シェクスピヤ2.5%
シエキスピヤ2.5%
(他:6)15.0%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
倶楽部では玉を突いていた。図書館には沙翁さおう全集があった。ポルグレーヴの経済字彙じいがあった。余の著書も二三冊あった。
満韓ところどころ (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
それから一週間ほどたって、私は例のストラッドフォード・オン・アヴォンに沙翁さおうの故郷をたずねることになりました。
綺堂むかし語り (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
しかし、さすがは作者の沙翁シェクスピア、実は褒美は幕の外からハムレットに与えるようになっています。
仏教人生読本 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
——昔の人で逢ってみたいと思うのは沙翁シェクスピアとヴェラスケスです。
エレオノラ・デュウゼ (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
この迷信は余程久しい間行はれ、沙翁さをうの劇の中にも度々たび/\引用せられてゐる。
毒と迷信 (新字旧仮名) / 小酒井不木(著)
若し沙翁さをうの『ハムレツト』を読んで、其第一幕のうち、ハムレツトが父王の亡霊と語るあたりの、戦慄を禁ぜざる光景を真に味はむと欲する者あらば、来つて我が四畳半に入れ。
閑天地 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
ところでバーベージ(エドマンド・キーン以前の沙翁劇名優)は、沙翁シェークスピアの作中に律語的な部分、すなわち希臘ギリシャ式量的韻律法が多いのを指摘していますね。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
(詠詩のための杖をたずさえて西へ行き東へと行き、英盆エーボン川のほとりに沙翁シェークスピアの跡を訪ねた。依然として三百年前の遺跡が存し、筆跡はなお香りたって故屋に満ちる思いがした。)
南半球五万哩 (新字新仮名) / 井上円了(著)
わが国の沙翁しゃおう近松ちかまつは劇作の第一原則の一つとして、見る人に作者の秘密を打ち明かす事が重要であると定めた。
茶の本:04 茶の本 (新字新仮名) / 岡倉天心岡倉覚三(著)
ヱレン氏は自分達の観たいと思つて居た沙翁しやをう劇の季節が既に過ぎた事を語つて、ツリイの今演じて居るジツケンス物へ案内しようかと云つた。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
沙翁シェイクスピアは文人として英国のみならず世界の最大の名で、その作は上下を通じてあまねく読まれ、ハムレットやマクベスの名は沙翁の伝記の一行をだも読まないものにもそらんぜられている。
八犬伝談余 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
沙翁シェキスピヤ好きの人は熟知の通りギリシアの美少年アドニス女神ヴェヌスにへいされしをその夫アレース神妬んで猪と現われ殺した時ヴェヌス急ぎいて蜜汁をその血にそそぐとたちまち草が生えた
沙翁シェクスピヤの書いたものを見るとその女の性格が非常によく現われていますよ」
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
沙翁シェクスピヤいた所をわたしが評したのです。——安図尼アントニイ羅馬ロウマでオクテヴィアと結婚した時に——使のものが結婚の報道しらせを持って来た時に——クレオパトラの……」
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「困つたな。おれにどんな間違ひがあつて、そんな物を呉れるといふんだらう。」と博士は眼鏡の奥で眼をくしやくしやさせながら、もしや自分が出した沙翁シエキスピヤの翻訳に誤訳でもあつて、こんな事になつたのではなからうかと考へてみた。
そんな暴論はありませんよ。広く読まれてゐるのが、通俗小説の証拠ですつて、そんな暴論はないと思ひますね。さう云ふ議論をすれば、沙翁シエクスピアの戯曲だつて、通俗戯曲だと云ふことになるぢやありませんか。ホーマアの詩だつて、ダンテの神曲だつて、みんな広く読まれてゐると云ふ点で、通俗的作品と云ふことになりさうですね。
真珠夫人 (新字旧仮名) / 菊池寛(著)
ながあひだつてました(よくにある沙翁シエークスピアのやうな姿勢しせいをして)其間そのあひだのものもみなだまつてつてゐました。
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
荒尾君の作などはいつでも骨灰こつぱい軽蔑けなされる、お邸の書斎には沙翁シエークスピーアを初めヂツケンスやサツカレイの全集が飾つてあるさうな。
犬物語 (新字旧仮名) / 内田魯庵(著)
ればさはれば高慢かうまんしたたゞらしてヤレ沙翁シヱークスピーヤ造化ざうくわ一人子ひとりごであると胴羅魔声どらまごゑ振染ふりしぼ西鶴さいくわく九皐きうかうとんびトロヽをふとンだつうかし
為文学者経 (新字旧仮名) / 内田魯庵三文字屋金平(著)
博士はイプセンの流行はやつた当時守り本尊の沙翁セキスピヤをしまひ込んだと同じ程度の鄭重ていちようさで、そのフロツクコートをまた箪笥に蔵ひ込んでしまつた。
阿爺おとうさん後生ですから元々通り箪笥に蔵ひ込んで置いて下さい。万一もしか私が沙翁セキスピヤ物でもる事があつたら、その折着させて戴きます。何しろ結構な仕立で、何卒どうか樟脳をどつさり入れてね……」
そして、川上の懇望によって、故郷のひのき舞台に、諸外国の劇壇から裏書きされてきた、名誉ある演伎えんぎを見せたのは、彼女が三十三歳の明治卅五年、沙翁セクスピアーの「オセロ」のデスデモナを、靹音ともね夫人という名にして勤めたのが、初舞台である。
マダム貞奴 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)