“こうさい”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
交際33.3%
後妻13.9%
虹彩13.9%
公債11.1%
巧妻5.6%
光斎2.8%
孔才2.8%
宏才2.8%
幸西2.8%
広済2.8%
狡才2.8%
蝗災2.8%
鉱滓2.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
しかしこれはきたはなしとか、交際こうさいとかとうものとはまたべつで、あま適切てきせつれいではありませんが、たとえば書物しょもつはノタで、談話だんわ唱歌しょうかでしょう。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
母はやや安堵あんどの胸をなでけるが、なおこの上は全快を待ちて一応顔をも見、また戦争済みたらば武男がために早く後妻こうさいを迎うるの得策なるを思いぬ。
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
白眼の表面は、灰色の斑点はんてんで、殆どおおい尽され、黒目もそこひの様に溷濁こんだくして、虹彩こうさいがモヤモヤとぼやけて見えた。
(新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
公債こうさいくなつたばかりでなく多少たせう借金しやくきんがあり、家屋かをく地所ぢしよとは全部ぜんぶきん七十ゑん賣却ばいきやくしたのであつた。
嗟乎あゝをしむべし、かゝる美人びじんこの辺鄙へんひうまれ、昏庸頑夫こんようぐわんふの妻となり、巧妻こうさいつね拙夫せつふともなはれてねふり、荊棘けいきよくともくさらん事あはれむたえたり。
「え、六条さま。——道理で」光斎こうさいは、仲間の祥雲しょううんと、何かささやき合っていたが、やがて
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「もし、もし」光斎こうさいという彫刻師ほりしがよびとめた廊下のうえで、範宴はんえん少納言はにこと笑った。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「わたくしの夫は、劉孔才こうさいの次男で、名はようあざな仲璋ちゅうしょうと申しました」と、女は答えた。「さきごろ罪があって遠方へ流されまして、それぎり戻って参りません」
その大器宏才こうさいを用いさせたにと悔やまれることであった。
新書太閤記:06 第六分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
中でも、安居院あごいの法印聖覚どの。西塔さいとうの名僧といわれた鐘下房しょうかぼう幸西こうさい法師。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
伝教大師もこの道ではよほど難渋されたと見えて、広済こうさい広極こうきょくという二院を山中に立てて、後の旅人をいこわしむるようにされたとのことだが、その時代、路らしいものはあったにはあったと思われる。
大菩薩峠:23 他生の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
現今のように、学生と大人とが対立し、蔑視べっしし合うことはなかった。大人の狡才こうさいならって、抜け道や横丁を巧みにくぐろうとする智恵を持たない若さだった。
そう思うと、多少不快な気がしたが、自分の同情の徹しないと云う不満の方が、それよりも大きいので、今度は話題を、今年の秋の蝗災こうさいへ持って行った。
仙人 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
海面埋立のために、八幡製鉄所の鉱滓こうさいが運ばれ、急速に、街はぐんぐん海の方へ伸びて行ったのである。市中の雑然とした古い町並に比べて、浜ノ町は碁盤の目のように、井然としている。
花と龍 (新字新仮名) / 火野葦平(著)