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かうさい
然し
是は
活きた
話とか、
交際とかと
云ふものとは
又別で、
餘り
適切な
例では
有りませんが、
例へば
書物はノタで、
談話は
唱歌でせう。
且面白い
人物であるから
交際して
見給へと
云ふのでありました、
是から
私が
又山田と
石橋とを
引合せて、
先づ
桃園に
義を
結んだ
状です
利害の
打算から
云へば
無論の
事、
單に
隣人の
交際とか
情誼とか
云ふ
點から
見ても、
夫婦はこれよりも
前進する
勇氣を
有たなかつたのである。
『あいつは
他國人に
交際してゐる。』『あの
男は
他縣人と
懇意にして
居る。』そしてそれがいつも
批難の
意味を
含んでゐた。
忽ち
聽く
盤上玉を
轉ばすが
如き
響、ピアノに
神宿るかと
疑はるゝ、
其妙なる
調べにつれて
唱ひ
出したる
一曲は、これぞ
當時巴里の
交際境裡で
大流行の『
菊の
國の
乙女』
人と
交際する
事は
彼は
至つて
好んでゐたが、
其神經質な、
刺激され
易い
性質なるが
故に、
自ら
務めて
誰とも
交際せず、
隨て
亦親友をも
持たぬ。
私はいつのまにか
其のコスモポリタンになつて、
同郷人とよりも、
他國人と、
餘計に
交際するやうになつてゐた。
抑も
硯友社の
起つたに
就ては、
私が
山田美妙君(
其頃別号を
樵耕蛙船と
云ひました)と
懇意に
成つたのが、
其の
動機でありますから、
一寸其の
交際の
大要を
申上げて置く必要が有る
家庭で
暖かに
育つた
上に、
同級の
學生位より
外に
交際のない
男だから、
世の
中の
事には
寧ろ
迂濶と
云つても
可いが、
其迂濶な
所に
何處か
鷹揚な
趣を
具へて
實社會へ
顏を
出したのである。