交際かうさい)” の例文
しかこれきたはなしとか、交際かうさいとかとふものとはまたべつで、あま適切てきせつれいではりませんが、たとへば書物しよもつはノタで、談話だんわ唱歌しやうかでせう。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
かつ面白おもしろ人物じんぶつであるから交際かうさいして見給みたまへとふのでありました、これからわたしまた山田やまだ石橋いしばしとを引合ひきあはせて、桃園とうゑんむすんだかたちです
硯友社の沿革 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
利害りがい打算ださんからへば無論むろんことたん隣人りんじん交際かうさいとか情誼じやうぎとかてんからても、夫婦ふうふはこれよりも前進ぜんしんする勇氣ゆうきたなかつたのである。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
『あいつは他國人たこくじん交際かうさいしてゐる。』『あのをとこ他縣人たけんじん懇意こんいにしてる。』そしてそれがいつも批難ひなん意味いみふくんでゐた。
其後そののち帝室博物館ていしつはくぶつくわんつて陳列品ちんれつひんを一けんし、それから水谷氏みづたにし交際かうさいむすやうになり、採集品さいしふひんを一けんし、個人こじんちからもつ帝室博物館ていしつはくぶつくわん以上いじやう採集さいしふことり。
たちま盤上ばんじやうたままろばすがごとひゞき、ピアノにかみ宿やどるかとうたがはるゝ、そのたへなる調しらべにつれてうたいだしたる一曲ひとふしは、これぞ當時たうじ巴里パリー交際かうさい境裡じやうり大流行だいりうかうの『きくくに乙女おとめ
ひと交際かうさいすることかれいたつてこのんでゐたが、其神經質そのしんけいしつな、刺激しげきされやす性質せいしつなるがゆゑに、みづかつとめてたれとも交際かうさいせず、したがつまた親友しんいうをもたぬ。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
わたしはいつのまにかのコスモポリタンになつて、同郷人どうきやうじんとよりも、他國人たこくじんと、餘計よけい交際かうさいするやうになつてゐた。
そもそ硯友社けんいうしやおこつたについては、わたし山田美妙やまだびめうくん其頃そのころ別号べつがう樵耕蛙船せうかうあせんひました)と懇意こんいつたのが、動機どうきでありますから、一寸ちよつと交際かうさい大要たいえう申上まをしあげて置く必要が有る
硯友社の沿革 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
家庭かていあたゝかにそだつたうへに、同級どうきふ學生がくせいぐらゐよりほか交際かうさいのないをとこだから、なかことにはむし迂濶うくわつつてもいが、その迂濶うくわつところ何處どこ鷹揚おうやうおもむきそなへて實社會じつしやくわいかほしたのである。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)