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争
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あらそい
ふりがな文庫
“
争
(
あらそい
)” の例文
旧字:
爭
かんじんの娘が
逝
(
なくな
)
ってからも土人達は
争
(
あらそい
)
をつづけました。そうして一人一人死んで行き遂々土人達は一人残らず滅びて行って了いました。
沙漠の歌:スタンレー探検日記
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
一体塾生の乱暴と云うものは
是
(
こ
)
れまで申した通りであるが、その塾生同士
相互
(
あいたがい
)
の
間柄
(
あいだがら
)
と云うものは
至
(
いたっ
)
て仲の
宜
(
よ
)
いもので、決して
争
(
あらそい
)
などをしたことはない。
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
われ主家を出でしより、到る処の犬と
争
(
あらそい
)
しが、かつて
屑
(
もののかず
)
ともせざりしに。
饑
(
うえ
)
てふ敵には勝ちがたく、かくてはこの原の露と
消
(
きえ
)
て、
鴉
(
からす
)
の
餌
(
えじき
)
となりなんも知られず。
こがね丸
(新字旧仮名)
/
巌谷小波
(著)
フランスにおいてこれら両極端の意見の間に存する
争
(
あらそい
)
は、経済学はある所のものの説明であるかまたはあるべき所のもののプログラムを立てるべきものであるか。
純粋経済学要論:01 上巻
(新字新仮名)
/
マリー・エスプリ・レオン・ワルラス
(著)
二人の
争
(
あらそい
)
の原因となったのは、組頭
伊奈長次郎
(
いなちょうじろう
)
の娘お
綾
(
あや
)
といって、十九の厄の素晴らしい美人でした。
奇談クラブ〔戦後版〕:04 枕の妖異
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
▼ もっと見る
実は理性の
争
(
あらそい
)
に、意志が容喙したと云うのは、主客を
顛倒
(
てんどう
)
した話で、その理性の争というのは、あの目の磁石力に対する、無力なる
抗抵
(
こうてい
)
に過ぎなかったかも知れない。
青年
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
或は西南の
騒動
(
そうどう
)
は、一個の
臣民
(
しんみん
)
たる西郷が
正統
(
せいとう
)
の政府に対して
叛乱
(
はんらん
)
を
企
(
くわだ
)
てたるものに過ぎざれども、
戊辰
(
ぼしん
)
の
変
(
へん
)
は京都の政府と江戸の政府と
対立
(
たいりつ
)
して
恰
(
あたか
)
も両政府の
争
(
あらそい
)
なれば
瘠我慢の説:04 瘠我慢の説に対する評論について
(新字新仮名)
/
石河幹明
(著)
『上杉記』に
拠
(
よ
)
ると天正六年三月に上杉謙信が卒して、養子三郎景虎と甥喜平次景勝との間に家督
争
(
あらそい
)
が起り、景虎の実家北条氏が応援の為に此峠を踰えて越後へ出兵した。
利根川水源地の山々
(新字新仮名)
/
木暮理太郎
(著)
わが
輩
(
はい
)
は決して道徳問題は、みなみな
無造作
(
むぞうさ
)
に解するものと言うのではない。一生の間には一回二回もしくは数回
腸
(
はらわた
)
を
断
(
た
)
ち、胸を
焦
(
こが
)
すような
争
(
あらそい
)
が心の中に起こることもある。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
ヘラクレイトスが
争
(
あらそい
)
は万物の父といったように、実在は矛盾に由って成立するのである、赤き物は赤からざる色に対し、働く者はこれをうける者に対して成立するのである。
善の研究
(新字新仮名)
/
西田幾多郎
(著)
庄左衞門は堅いから向うで金を出したのを立腹して、
一言二言
(
ひとことふたこと
)
の
争
(
あらそい
)
より遂にぴかつくものを引抜き、狭い路地の中で白昼に
白刃
(
はくじん
)
を
閃
(
ひらめ
)
かし、斬合うという騒ぎに相成りましたから
業平文治漂流奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
ああ事業よ事業よ
幾干
(
いくばく
)
の偽善と卑劣手段と嫉妬と
争
(
あらそい
)
とは汝の名に
依
(
より
)
て
惹起
(
ひきおこ
)
されしや。
基督信徒のなぐさめ
(新字新仮名)
/
内村鑑三
(著)
人間として衝突は自然の約束であります。先生もよく/\思い込まるればこそ、彼
死様
(
しによう
)
をされた。
而
(
そう
)
して
偽
(
いつわ
)
ることを
得
(
え
)
為
(
せ
)
ぬトルストイ家の人々なればこそ、彼
争
(
あらそい
)
もあったのでしょう。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
一、上野介殿御屋敷へ
押込
(
おしこみ
)
働
(
はたらき
)
の儀、功の
浅深
(
せんしん
)
これ
有
(
ある
)
べからず候。上野介殿
印
(
しるし
)
揚
(
あげ
)
候者も、
警固
(
けいご
)
一通
(
ひととおり
)
の者も同前たるべく候。
然
(
しかれ
)
ば
組合
(
くみあわせ
)
働役
(
はたらきやく
)
好
(
このみ
)
申すまじく候。もっとも先後の
争
(
あらそい
)
致すべからず候。
四十八人目
(新字新仮名)
/
森田草平
(著)
然
(
しか
)
れども程朱の学、一世の士君子の奉ずるところたるの日に
於
(
おい
)
て、抗争反撃の弁を
逞
(
たくま
)
しくす。書の
公
(
おおやけ
)
にさるゝの時、道衍既に七十八歳、道の為にすと
曰
(
い
)
うと雖も、亦
争
(
あらそい
)
を好むというべし。
運命
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
黒金
(
くろがね
)
なす
争
(
あらそい
)
の声が響いたのを8705
ファウスト
(新字新仮名)
/
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
(著)
ああ 饑餓と窮乏の
争
(
あらそい
)
には
飢えたる百姓達
(新字新仮名)
/
今野大力
(著)
その
争
(
あらそい
)
は五百が商業を再興させようとして勧めるのに、
安
(
やす
)
が
躊躇
(
ちゅうちょ
)
して決せないために起るのである。
渋江抽斎
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
佐幕家の進退は
一切
(
いっさい
)
万事、君臣の名分から割出して、徳川三百年の天下
云々
(
うんぬん
)
と争いながら、その天下が無くなったら
争
(
あらそい
)
の点も無くなって平気の
平左衛門
(
へいざえもん
)
とは
可笑
(
おか
)
しい。
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
けれどもそれは
小競合
(
こぜりあい
)
の競争であって
小兵
(
こもの
)
の戦争であって、
匹夫
(
ひっぷ
)
の
争
(
あらそい
)
というものである。
今世風の教育
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
『鬼
争
(
あらそい
)
』の大名は、臆病者でありますし、『萩大名』の大名は、無学無風流でござりますし、『
墨塗
(
すみぬり
)
』『
伊文字
(
いもじ
)
』『
釣
(
つり
)
女』などに、姿を現わす大名と来ては、好色でしかたがございません。
娘煙術師
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
この始末は「
寛政重修諸家譜
(
かんせいちょうしゅうしょかふ
)
」
並
(
ならび
)
に「
二川随筆
(
ふたかわずいひつ
)
」に詳しく見えましたが、私の
争
(
あらそい
)
は厳重な
法度
(
はっと
)
で、長坂家は断絶、井上外記の子半十郎正景、稲富喜太夫の子
喜三郎直久
(
きさぶろうなおひさ
)
は、共に士籍を削って追放
江戸の火術
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
この
争
(
あらそい
)
は週を
累
(
かさ
)
ね月を累ねて
歇
(
や
)
まなかった。五百らは百方調停を試みたが何の功をも奏せなかった。
渋江抽斎
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
成程
(
なるほど
)
、爾う云えば分らないことはないが、何分ドウも
争
(
あらそい
)
と云う文字が穏かならぬ。
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
争
常用漢字
小4
部首:⼅
6画
“争”を含む語句
競争
争闘
紛争
戦争
争論
口争
争鬩
抗争
闘争
戦争中
戦争後
競争者
言争
論争
競争試験
争奪
争覇
日清戦争
日露戦争
西南戦争
...