“争鬩”のいろいろな読み方と例文
旧字:爭鬩
読み方割合
あらそひ25.0%
さうげき25.0%
そうげい25.0%
そうげき25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
小説に書かうとした許りでなく、其詩に好んで題材とし、又其真摯なる時によく話題に選ぶのは、常に「肉と霊の争鬩あらそひ」と云ふ事であつた。肉と霊! 渠は何日でも次の様な事を云つて居た。
病院の窓 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
かつて、人性に第一我(物我、肉我)と第二我(神我、霊我、本来我)あるの論を立して、霊肉の抱合もしくは分離争鬩さうげきより来る人生の諸有あらゆる奇蹟を解釈し、一日姉崎博士と会して之を問ふ。
閑天地 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
畢竟ひっきょう両者おのおの理あり、各非理ひりありて、争鬩そうげいすなわち起り、各じょうなく、各真情ありて、戦闘則ち生ぜるもの、今に於てたれく其の是非を判せんや。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
精進の理想をもうなりとせず、芸術科学の大法を疑はず、又人心に善悪の奮闘争鬩そうげきあるを、却て進歩の動機なりと思惟しいせり。
海潮音 (新字旧仮名) / 上田敏(著)