-
トップ
>
-
そうげい
観湖楼の
羽織袴は、
特に
私たちの
為ではない、
折から
地方の
顕官の
巡遊があつた、その
送迎の
次手である。
主人は
年の
送迎に
煩らはしい
樣な
事を
云つたが、
其態度には
何處と
指してくさ/\した
所は
認められなかつた。
言葉遣は
活溌であつた。
顏はつや/\してゐた。
畢竟両者
各理あり、各
非理ありて、
争鬩則ち起り、各
情なく、各真情ありて、戦闘則ち生ぜるもの、今に於て
誰か
能く其の是非を判せんや。