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争
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あらそ
ふりがな文庫
“
争
(
あらそ
)” の例文
旧字:
爭
鐘
(
かね
)
が
鳴
(
な
)
ると、
生徒
(
せいと
)
らは、
先
(
さき
)
を
争
(
あらそ
)
って
廊下
(
ろうか
)
から
外
(
そと
)
へとかけ
出
(
だ
)
しました。そのとき、
良
(
りょう
)
一は、
先生
(
せんせい
)
が
教員室
(
きょういんしつ
)
へいかれる
後
(
あと
)
を
追
(
お
)
ったのです。
僕が大きくなるまで
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
測る道具と測る品物が往々にして
異
(
ことな
)
るので、この二者を混同するとつまらぬことに
争
(
あらそ
)
いが起こり、
互
(
たが
)
いに
不愉快
(
ふゆかい
)
の念を
生
(
しょう
)
ずるにいたる。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
色
(
いろ
)
よい
返事
(
へんじ
)
を
認
(
したた
)
めたおせんの
文
(
ふみ
)
を、
見
(
み
)
せろ
見
(
み
)
せないのいさかいに、しばし
心
(
こころ
)
を
乱
(
みだ
)
していたが、この
上
(
うえ
)
の
争
(
あらそ
)
いは
無駄
(
むだ
)
と
察
(
さっ
)
したのであろう。
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
蛮流幻術
(
ばんりゅうげんじゅつ
)
にたけて、きたいな
神変
(
しんぺん
)
をみせる呂宋兵衛も、
臆病
(
おくびょう
)
な生まれつきは
争
(
あらそ
)
えず、
語韻
(
ごいん
)
はふるえをおびて昌仙の顔をみまもっていた。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
為義
(
ためよし
)
はもう七十の上を出た
年寄
(
としよ
)
りのことでもあり、
天子
(
てんし
)
さま
同士
(
どうし
)
のお
争
(
あらそ
)
いでは、どちらのお
身方
(
みかた
)
をしてもぐあいが
悪
(
わる
)
いと
思
(
おも
)
って
鎮西八郎
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
▼ もっと見る
塔見物にそばへよって来た人々は、こんどは草花の美しさにとりこになって、
争
(
あらそ
)
うようにして源一の店から花の鉢を買っていく。
一坪館
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
帝室
(
ていしつ
)
をば政治社外の
高処
(
こうしょ
)
に
仰
(
あお
)
ぎ
奉
(
たてまつ
)
りて
一様
(
いちよう
)
にその
恩徳
(
おんとく
)
に
浴
(
よく
)
しながら、
下界
(
げかい
)
に
居
(
おっ
)
て
相
(
あい
)
争
(
あらそ
)
う者あるときは敵味方の区別なきを得ず。
瘠我慢の説:02 瘠我慢の説
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
買主が入り込んでのちも、其栗の木は自分が植えたの、其
韮
(
にら
)
や野菜菊は内で作ったの、其
炉縁
(
ろぶち
)
は自分のだの、と物毎に
争
(
あらそ
)
うた。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
ただ
人並
(
ひとなみ
)
みすぐれて
情義深
(
なさけふか
)
いことは、お
両方
(
ふたかた
)
に
共通
(
きょうつう
)
の
美点
(
みてん
)
で、
矢張
(
やは
)
り
御姉妹
(
ごきょうだい
)
の
血筋
(
ちすじ
)
は
争
(
あらそ
)
われないように
見受
(
みう
)
けられます……。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
十五分ばかりわたしたちは風と
争
(
あらそ
)
いながら歩み
続
(
つづ
)
けた。しんとした夜の
沈黙
(
ちんもく
)
の中でわたしたちの足音がかわいた
固
(
かた
)
い土の上でさびしくひびいた。
家なき子:02 (下)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
いままでは、強情我慢で、そしてまた、どこからか聞きだしてきては勤めてきたが、身についていないということは、
争
(
あらそ
)
えないと吉良は思った。
元禄十三年
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
ですから、もしもヘッケベリヤのシカたちが、もうすこしすもうをつづけていたとしたら、丘の上でもはげしい
争
(
あらそ
)
いがはじまったかもしれません。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
「
川中島
(
かわなかじま
)
合戦」といわれる両家の
争
(
あらそ
)
いは
天文
(
てんもん
)
二十二年(一五五三)から
永禄
(
えいろく
)
七年(一五六四)まで、十年余日にわたってくりかえされたものであるが
城を守る者
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
衆
争
(
あらそ
)
ふて之を
食
(
しよく
)
す、
探検
(
たんけん
)
の
勇気
(
ゆうき
)
此に於て
層
(
さう
)
一
層
(
さう
)
を
増
(
ま
)
し
来
(
きた
)
る、相謂て曰く
前途
(
ぜんと
)
千百の
蝮蛇
(
まむし
)
応に皆此の如くなるべしと。
利根水源探検紀行
(新字旧仮名)
/
渡辺千吉郎
(著)
さて
手毬
(
てまり
)
の大さになりたる時他の
童
(
わらべ
)
が作りたる
玉栗
(
たまくり
)
を
庇下
(
ひさしした
)
などに
置
(
おか
)
しめ、我が玉栗を以他の玉栗にうちあつる、
強
(
つよ
)
き玉栗
弱
(
よわ
)
き玉栗を
砕
(
くだ
)
くをもつて
勝負
(
しようぶ
)
を
争
(
あらそ
)
ふ。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
五銭玉と引換えに一袋の
餡
(
あん
)
パンをツカむと、イキナリ自分の口へもっていったその顔! 泣き叫ぶ背の子や、両手に
争
(
あらそ
)
って
獅
(
し
)
がみつく子供達を振りもぎって
冬枯れ
(新字新仮名)
/
徳永直
(著)
若い
衆
(
しう
)
がどれと
云
(
い
)
つて
行
(
い
)
つて見ると、どうも
先刻
(
さつき
)
店
(
みせ
)
へ
来
(
き
)
て、
番頭
(
ばんとう
)
さんと
争
(
あらそ
)
ひをして
突出
(
つきだ
)
された
田舎者
(
ゐなかもの
)
に
似
(
に
)
てゐますといふから、どれと
云
(
い
)
つて
番頭
(
ばんとう
)
が
行
(
い
)
つて見ると
塩原多助旅日記
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
これを
争
(
あらそ
)
う者あるべからず、
明
(
あきらか
)
に
認
(
みと
)
むるところなれども、日本の
武士道
(
ぶしどう
)
を以てすれば
如何
(
いか
)
にしても
忍
(
しの
)
ぶべからざるの場合を忍んで、あえてその
奇功
(
きこう
)
を
収
(
おさ
)
めたる以上は
瘠我慢の説:04 瘠我慢の説に対する評論について
(新字新仮名)
/
石河幹明
(著)
そして、すら/\と
石橋
(
しゃっきょう
)
を
前方
(
むこう
)
へ渡つた。それから、森を通る、姿は
翠
(
みどり
)
に青ずむまで、
静
(
しずか
)
に落着いて見えたけれど、
二
(
ふた
)
ツ
三
(
み
)
ツ
重
(
かさな
)
つた不意の出来事に、心の騒いだのは
争
(
あらそ
)
はれない。
伯爵の釵
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
骨節の延び延びとした、やや痩せぎすのしなやかさは十六七の娘という方が適当かもしれないが、
争
(
あらそ
)
われないのは胸のあたりの暖かい肉づき、小鼻と生えぎわの滑かな
脂肪
(
しぼう
)
だった。
星座
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
文学界の人は
殊
(
こと
)
に何事も感情任せで
蝸牛角上
(
かぎゅうかくじょう
)
の
争
(
あらそ
)
いをしているから文筆を以て天下に貢献するような仕事は出来ず、実業界は道義全く地を払って更に信用の重んずべき事を知らん。
食道楽:春の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
踏むは地と思えばこそ、裂けはせぬかとの
気遣
(
きづかい
)
も
起
(
おこ
)
る。
戴
(
いただ
)
くは天と知る故に、
稲妻
(
いなずま
)
の
米噛
(
こめかみ
)
に
震
(
ふる
)
う
怖
(
おそれ
)
も出来る。人と
争
(
あらそ
)
わねば
一分
(
いちぶん
)
が立たぬと浮世が催促するから、
火宅
(
かたく
)
の
苦
(
く
)
は免かれぬ。
草枕
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
しんたのむねで、十五
人
(
にん
)
ばかりの
小
(
ちい
)
さい
者
(
もの
)
がうしろに
残
(
のこ
)
った。ところが、そこでちょっとした
争
(
あらそ
)
いが
起
(
お
)
こった。
新
(
しん
)
四
年
(
ねん
)
だから、
帰
(
かえ
)
らねばならないはずの
比良夫君
(
ひらおくん
)
が、
帰
(
かえ
)
ろうとしなかったからだ。
ごんごろ鐘
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
「もしそうだとすると」とゴルドンは、
双方
(
そうほう
)
の
争
(
あらそ
)
いをなだめながら
少年連盟
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
その猫がまた
争
(
あらそ
)
ひの種となるらむ
悲しき玩具
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
昼間
(
ひるま
)
がそうあったばかりでなしに、
夜
(
よる
)
になって
寝
(
ね
)
るときも、みんなは、お
母
(
かあ
)
さんのそばに
寝
(
ね
)
たいといって、その
場所
(
ばしょ
)
を
争
(
あらそ
)
いました。
お母さまは太陽
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「はははは、飛んでもないことを。あなた方を相手にして、
腕
(
うで
)
ずくなどの
争
(
あらそ
)
いは、とてもわたしたちにはできないことです」
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
為朝
(
ためとも
)
は、おもしろく
思
(
おも
)
いませんでしたけれど、むりに
争
(
あらそ
)
ってもむだだと
思
(
おも
)
いましたから、そのままおじぎをして
退
(
しりぞ
)
きました。そして
心
(
こころ
)
の中では
鎮西八郎
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
争
(
あらそ
)
っているひまがない。もう出かけなければならないからな。さあおいで、こぞうさん、おまえの名はなんと言うんだっけ
家なき子:01 (上)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
さて
手毬
(
てまり
)
の大さになりたる時他の
童
(
わらべ
)
が作りたる
玉栗
(
たまくり
)
を
庇下
(
ひさしした
)
などに
置
(
おか
)
しめ、我が玉栗を以他の玉栗にうちあつる、
強
(
つよ
)
き玉栗
弱
(
よわ
)
き玉栗を
砕
(
くだ
)
くをもつて
勝負
(
しようぶ
)
を
争
(
あらそ
)
ふ。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
吾、醜かりし時、
人
(
ひと
)
吾
(
われ
)
を
疎
(
うと
)
み、
忌
(
い
)
み、嫌ひて避け、見る
毎
(
ごと
)
に吾を殺さんとしぬ。吾、美しと云はるゝに到れば、
人
(
ひと
)
争
(
あらそ
)
うて吾を招く。吾れの変れる
乎
(
か
)
。人の
眼
(
まなこ
)
なき乎。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
異
(
おつ
)
なことをいふやうだが
何
(
なに
)
かね
世
(
よ
)
の
中
(
なか
)
の
女
(
をんな
)
が
出来
(
でき
)
ねえと
相場
(
さうば
)
が
極
(
きま
)
つて、すつぺら
坊主
(
ばうず
)
になつても
矢張
(
やツぱ
)
り
生命
(
いのち
)
は
欲
(
ほ
)
しいのかね、
不思議
(
ふしぎ
)
ぢやあねえか、
争
(
あらそ
)
はれねもんだ、
姉
(
ねえ
)
さん
見
(
み
)
ねえ
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
ツルの踊りには、なにか、あらあらしいところがありましたが、それでいて、それがひとの心に呼びおこす気もちは、やさしいあこがれなのです。だれももう
争
(
あらそ
)
うことは考えなくなりました。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
しばらくは上になり下になり、人とサル、いや博士とX号の必死の
争
(
あらそ
)
い。
超人間X号
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
預
(
あづ
)
けた
預
(
あづ
)
からないの
争
(
あらそ
)
ひになつた
処
(
ところ
)
が、
出入
(
でい
)
りの
車力
(
しやりき
)
や
仕事師
(
しごとし
)
が
多勢
(
おほぜい
)
集
(
あつま
)
つて
来
(
き
)
て、
此奴
(
こいつ
)
は
騙取
(
かたり
)
に
違
(
ちが
)
ひないと
云
(
い
)
ふので、ポカ/\
殴
(
なぐ
)
つて
表
(
おもて
)
へ
突出
(
つきだ
)
したが、
証拠
(
しようこ
)
がないから
表向訴
(
おもてむきうつた
)
へることが
出来
(
でき
)
ない。
塩原多助旅日記
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
海蔵
(
かいぞう
)
さんは、こんな
死
(
し
)
にかかった
人
(
ひと
)
と
争
(
あらそ
)
ってもしかたがないと
思
(
おも
)
って、しゃっくりにきくおまじないは、
茶
(
ちゃ
)
わんに
箸
(
はし
)
を一
本
(
ぽん
)
のせておいて、ひといきに
水
(
みず
)
をのんでしまうことだと
教
(
おし
)
えてやりました。
牛をつないだ椿の木
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
大
(
だい
)
たい
夫婦
(
めおと
)
争
(
あらそ
)
いにあまり
感心
(
かんしん
)
したものは
少
(
すく
)
のうございまして、
中
(
なか
)
には
側
(
はた
)
で
見
(
み
)
ている
方
(
ほう
)
が
却
(
かえ
)
って
心苦
(
こころぐる
)
しく、
覚
(
おぼ
)
えず
顔
(
かお
)
を
背
(
そむ
)
けたくなる
場合
(
ばあい
)
もございます。これなども
幾分
(
いくぶん
)
かその
類
(
たぐい
)
でございまして……。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
「
争
(
あらそ
)
っていては時間がたつ。この大任はぼくにあたえてくれたまえ」
少年連盟
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
髪結
(
かみゆい
)
のお
辰
(
たつ
)
と、
豆腐屋
(
とうふや
)
の
娘
(
むすめ
)
のお
亀
(
かめ
)
とが、いいのいけないのと
争
(
あらそ
)
っているうちに、
駕籠
(
かご
)
は
更
(
さら
)
に
多
(
おお
)
くの
人数
(
にんず
)
に
取巻
(
とりま
)
かれながら、
芳町通
(
よしちょうどお
)
りを
左
(
ひだり
)
へ、おやじ
橋
(
ばし
)
を
渡
(
わた
)
って、
牛
(
うし
)
の
歩
(
あゆ
)
みよりもゆるやかに
進
(
すす
)
んでいた。
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
丁度
汚
(
きた
)
ない所を奇麗な写真に取つて眺めてゐる様な気がする。写真は写真として
何所
(
どこ
)
迄も本当に
違
(
ちがひ
)
ないが、実物の
汚
(
きた
)
ない事も
争
(
あらそ
)
はれないと一般で、同じでなければならぬ筈の
二
(
ふた
)
つが決して一致しない。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
小学の首席を我と
争
(
あらそ
)
ひし
一握の砂
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
「よし。」といって、
鉛筆
(
えんぴつ
)
を
孝二
(
こうじ
)
に
与
(
あた
)
えられました。いつも、
首席
(
しゅせき
)
を
争
(
あらそ
)
う
東
(
あずま
)
、
小原
(
おばら
)
は、まだ
出
(
で
)
ませんでした。つづいて
出
(
で
)
たのは
有田
(
ありた
)
です。
生きぬく力
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
いったん、よろけ合った二つのからだは、
闘鶏師
(
とうけいし
)
にケシかけられた
猛禽
(
もうきん
)
のように、また、
肩
(
かた
)
と肩を
咬
(
か
)
みあって、
組
(
く
)
んずほぐれつの
争
(
あらそ
)
いをおこした。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
夜討
(
よう
)
ちなどということは、お
前
(
まえ
)
などの
仲間
(
なかま
)
の二十
騎
(
き
)
か三十
騎
(
き
)
でやるけんか
同様
(
どうよう
)
の
小
(
こ
)
ぜりあいならば
知
(
し
)
らぬこと、
恐
(
おそ
)
れ
多
(
おお
)
くも
天皇
(
てんのう
)
と
上皇
(
じょうこう
)
のお
争
(
あらそ
)
いから
鎮西八郎
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
此てうちんをも
争
(
あらそ
)
ひ
奪
(
うば
)
ふにかならず
破
(
やぶ
)
る、その
骨
(
ほね
)
一本たりとも田の
水口
(
みなくち
)
へさしおけば、この水のかゝる田は
熟実
(
みのりよく
)
虫のつく事なし。
神灵
(
しんれい
)
のあらたかなる事あまねく人の知る所なり。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
其結果は如何である? 儂が越して程なく
要
(
よう
)
あって来訪した東京の一
紳士
(
しんし
)
は、あまり見すぼらしい家の
容子
(
ようす
)
に掩い難い侮蔑を見せたが、今年来て見た時は、眼色に
争
(
あらそ
)
われぬ尊敬を現わした。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
と
呼
(
よ
)
んで、
気色
(
けしき
)
ばんで、やゝ
坊主
(
ばうず
)
があせり
出
(
だ
)
した。——
争
(
あらそ
)
ひの
半
(
なかば
)
であつた。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
空
(
そら
)
の
赤
(
あか
)
い
晩方
(
ばんがた
)
、たいが
捕
(
と
)
れて、この
村
(
むら
)
へ
売
(
う
)
りにきたときは、きっといいことがあるというので、
村
(
むら
)
の
人々
(
ひとびと
)
は
争
(
あらそ
)
って、そのたいを
買
(
か
)
います。
女の魚売り
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
此てうちんをも
争
(
あらそ
)
ひ
奪
(
うば
)
ふにかならず
破
(
やぶ
)
る、その
骨
(
ほね
)
一本たりとも田の
水口
(
みなくち
)
へさしおけば、この水のかゝる田は
熟実
(
みのりよく
)
虫のつく事なし。
神灵
(
しんれい
)
のあらたかなる事あまねく人の知る所なり。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
むかし、
但馬国
(
たじまのくに
)
におまつられになっている
出石
(
いずし
)
の
大神
(
おおがみ
)
のお
女
(
むすめ
)
に、
出石少女
(
いずしおとめ
)
という
大
(
たい
)
そう
美
(
うつく
)
しい
女神
(
めがみ
)
がお
生
(
う
)
まれになりました。この
少女
(
おとめ
)
をいろいろな
神様
(
かみさま
)
がお
嫁
(
よめ
)
にもらおうと
思
(
おも
)
って
争
(
あらそ
)
いました。
春山秋山
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
争
常用漢字
小4
部首:⼅
6画
“争”を含む語句
競争
争闘
紛争
戦争
争論
口争
争鬩
抗争
闘争
戦争中
戦争後
競争者
言争
論争
競争試験
争奪
争覇
日清戦争
日露戦争
西南戦争
...