“天文”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
てんもん85.7%
てんぶん14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
この頃、天文てんもんを観ていると、太陰畢星たいいんひっせいに濃密な雨気がある。おそらくここ十年来の大雨がこの月中にあるのではないかと考えられる。
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
童子どうじはいつものとおり一間ひとまはいって、天文てんもんほんをしきりにんでいますと、すぐまえにわかきの木に、からすが二、かあかあいってんでました。
葛の葉狐 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
当村に鷲津氏なる人あり。もと美濃国みののくにの太守土岐とき美濃守頼芸よりよしの末葉なり。天文てんぶん十一年斎藤氏に侵されこの地に来りちっす。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
連歌の最盛時代とも称すべき文明、明応はわずかに昨日と過ぎて、余勢なほいまだ衰へざる永正えいしょう天文てんぶんの間にありて、早く既に一転機の動かんとするを見る。
古池の句の弁 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)