天文てんぶん)” の例文
当村に鷲津氏なる人あり。もと美濃国みののくにの太守土岐とき美濃守頼芸よりよしの末葉なり。天文てんぶん十一年斎藤氏に侵されこの地に来りちっす。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
連歌の最盛時代とも称すべき文明、明応はわずかに昨日と過ぎて、余勢なほいまだ衰へざる永正えいしょう天文てんぶんの間にありて、早く既に一転機の動かんとするを見る。
古池の句の弁 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
天文てんぶん二十三年秋八月
大菩薩峠:24 流転の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)