白雪姫しらゆきひめ
ある夏、阿曽祐吉という男が、新婚匆々の細君を携帯して、アルプスのシャモニーへ煙霞の旅としゃれたのはよかったが、合卺の夢もまだ浅い新妻が、ネヴェという質のわるい濡れ雪を踏みそくなって、底知れぬ氷河の割目に嚥みこまれてしまった。 それはモン・ブ …
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