“翻然”のいろいろな読み方と例文
旧字:飜然
読み方割合
ほんぜん80.6%
ひらり9.7%
ほんねん6.5%
からり3.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そのほか、当代著名の人、富田勢源、戸田一刀斎などの、高名を慕い、住居を追う間に、いつか四年の歳月を空しくした甚助は、翻然ほんぜん
剣の四君子:03 林崎甚助 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
一日あるひことで、十八九の一人ひとり少年せうねんうま打乘うちのり、荷鞍にぐらけた皮袋かはぶくろに、銀貨ぎんくわをざく/\とならしてて、店頭みせさき翻然ひらりり、さて人參にんじんはうとふ。
人参 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
御未練ごみれんなのです。……すでにあなた様にも、かくまで御本分をげられたこと。翻然ほんねんと、あのさいの条件もそのまま、ここで御受諾はいただけませぬか
私本太平記:12 湊川帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
池の端の行き違いより翻然からりと変りし源太が腹の底、初めは可愛かわゆう思いしも今は小癪こしゃくさわってならぬその十兵衛に、かしらを下げ両手をついて謝罪あやまらねばならぬ忌々いまいましさ。
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)