“合卺”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ごうきん71.4%
がふきん28.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
この覩易みやすき理由はあるにも関らず無教育の青年男女が一時の劣情に駆られて、みだり合卺ごうきんの式を挙ぐるは悖徳没倫はいとくぼつりんのはなはだしき所為である。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
世には六十を越してから合卺ごうきんの式を挙げる人もままあると聞いているから、わたくしの将来については、わたくし自身にも明言することはできない。
西瓜 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
わたくしは渋江抽斎の日乗に、柏軒と狩谷氏たかとの合卺がふきんを祝する詩歌、俳諧、俗謡があつて、中には稍褻に亘つたものゝあつたことを語つた。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
小説にける男女の主客が婚礼はいとめでたし。なんとなれば渠等の行路難は皆合卺がふきんの事ある以前既に経過し去りて、自来無事悠々いう/\あひだに平和なる歳月を送ればなり。
愛と婚姻 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)